設計したM's arkに併設されているギャラリー「M-gallery」で画家・伊藤泰雅さんの展覧会が開催され、訪問しました。
伊藤さんの作品は抽象的でありながら、そのマチエールは独特の物質感に満ちています。
その場に居合わせないと、なかなか感じ取れないマチエールというものがあります。
M-galleryは、ギャラリーでありながらコンクリート打放の壁面になっていて、しかも中庭に面して屋外に気配がつながる異色の空間です。
路地の奥にある立地で、アプローチを進んで中庭にたどりつくと、そこはギャラリーの空間です。
街なかの喧噪から離れ、静謐な場所。
そんな場所の雰囲気のなかで見る伊藤さんの作品には、しんとした静けさがあります。
訪問した時は曇り空。
晴れの日や雨の日には、中庭を通して光も音も変わり、違った雰囲気に感じられることでしょう。
ちょうど居合わせた来場者の方には、居心地がいいねえと言っていただきました。
窓辺に置かれた椅子に腰かけ、作品を観ながらゆっくり過ごしたくなる雰囲気でした。
それにしても伊藤泰雅さんの作品。
いろいろな図像にも見えてくる不思議な画風に見入りました。