「自由が丘の家」のために、新しくテレビ台をデザインし、知り合いの家具屋さんに製作してもらいました。
この住まいの古色あるインテリアに合わせ、主材料は素朴なナラの木としました。せっかく作るのなら、いろいろな機能を含ませたい・・・という、いつもの欲張りゴコロに後押しされて、少し大きめのサイズにし、DVDなどのAV機器のみならず、CDや雑誌、古新聞などもキレイに収納できるように工夫しました。とは言っても、細工を施しすぎるとどんどんコストアップになってしまいます。そこで、両面をシンプルで安価な引き違い戸にして、両側から使えるようにしてあります。上記のモノがすっきり収まるよう、寸法を吟味してデザインするのは、設計家としては腕の見せ所になりますね(笑)
本体上部に立っている黒いパネルは、テレビの背面を隠すためのもの。唐突に見えるかもしれませんが、玄関からリビングに入ったときに「ついたて」のように見え、逆に部屋の奥行き感を演出してくれます。本体側面には、機器の放熱用のスリットも開けてあります。
さて、テレビを置くとこんな感じ。奮発してプラズマテレビを導入しました。プラズマテレビは、消しているときに保護ガラス面がカガミのような効果を生み、まわりの景色を映すのが美しいと思います。画面をよく見ると、歩くロビン王子の姿が!!!
テレビ台全体のプロポーション、色味、取手などは、既存の家具やインテリアに合わせて吟味しました。少しずつ年季を帯びてきた、背景の黒漆喰の階段ともよくマッチします。個々の住宅にあわせてオリジナルの家具をデザインすると、余計な味付けもなく空間によくマッチし、シンプルで機能的な家具が、比較的安価にできると思います。次回のブログでは、ダイニングテーブルのデザインのことをご紹介したいと思います。