ギャラリーのような空間

2024-03-16 23:50:20 | 進行中プロジェクト


都内で進めてきた住宅の現場。
緑溢れる庭が主役の家ですが、室内には写真のような静かな雰囲気の場所もあります。

個室のなかですが、さながらギャラリーのような雰囲気の壁になりました。
白い壁の上をゆったり漂う、自然光と翳りの移ろいが印象的です。

完成は、もうすぐ。
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ホームページの更新

2023-08-27 16:40:43 | 進行中プロジェクト


ぼくの設計アトリエのホームページに、新たに4作品の作品紹介を加えました。
いずれの住宅も近年に完成したもので、ロケーションも家族構成もさまざまですが、根本のところで共通していることがあります。
それは、緑に寄り添うように暮らす家、ということ。
眼前に広がる山の緑であったり、隣地の借景であったり、ご両親やお身内が遺された思い出のある庭木であったり。
それらに寄り添うかたちをデザインすることが、いずれの住宅もテーマになりました。

できあがった家のデザイン表現はさまざまですが、どれもが楽しく、居心地よく、安心感のある空間になりました。
食事をして、コーヒーを飲み、ゆっくり本を読んだり、おしゃべりをしたり、そんなあたりまえの日常が、じんわりと趣をもって感じられるように。
そんなふうに願いながらつくった家です。
ぜひご覧いただければと思います。

オノ・デザイン建築設計事務所のホームページ
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記憶と時間を追いかけて

2022-11-26 22:31:49 | 進行中プロジェクト


古い蔵があって、その場所を使って家をつくりたい。
そんな相談を受けて、北茨城を訪問しました。

北茨城は岡倉天心が日本美術院を創設した地。そこからほど近い場所に、蔵は建っていました。
蔵の中に入ると、はっと息を呑むようなシーンに出会いました。

古い道具や器が所せましと並び、それらが小窓からの自然光を受けて静かに息づいています。
蔵の小屋組みそのものも、廃材となった材木などを集めてつくられたもので、その質感がじわりと照らされています。

岡倉天心は著作「茶の本 The Book of Tea」を英文で海外向けに出版し、そのなかで、粗雑で作為の無いもののもつ美しさ、について触れています。
訪れた蔵で出会った空間は、まさにそのことがそのまま表現されているようでした。

施主とは、ぼくが早稲田大学芸術学校で講師をしていたとき以来のご縁ですが、そのぶん、テーマの立て方がいつもの仕事の向き合い方とはすこしちがっていくのかもしれません。
蔵とそこに置かれた事物に触発されて、「時間」とか「記憶」といった目に見えないものを、建築のマテリアルとして扱いたい、ということを考えたくなったのです。

とはいえ、暮らしの場としてつくることになるのですから、リノベーションということになるのか、材料を再利用して新しく建て替えるのか。
脳裏には、風光明媚な北茨城の風土と、蔵の濃密な空間が明滅しています。



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三角形の小さな吹抜け

2022-01-16 21:55:50 | 進行中プロジェクト

ひさびさに現場レポートを。 東京・世田谷区の祖師谷で新築住宅の現場がすすんでいます。 延床面積23坪の小さな家。家族4人が暮らします。

まわりは家々で囲まれているけれども、一部に竹林が見えます。

西に面した竹林越しに、明るい自然光と木漏れ日が室内に入ってくるといいな。

そんなことを思い描きながらできあがったのが、三角形のかたちをした小さな吹抜け。

どーんと大きな吹抜けではなく、この小さなサイズが、逆に愛おしく思えます(笑)

ダイニングに面し、ソファーコーナーからも正面に望める小さな吹抜けの、大きな存在感。

スケッチは計画当初のもので、ここから変わった部分もあるけれど、空間の本質は変えることなく現場は進行しています!

 

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プレゼン前

2021-10-08 22:21:06 | 進行中プロジェクト


設計のご依頼を受けて、設計デザイン案をスタディしてプレゼンの準備をする時間というのは、独特の気分があります。
もう少し若かった頃は、プレゼン前には妙に構えてしまって、どんな話をしようかと考えるだけで気負うような感覚がありました。
それがプレゼン中には緊張感として表れていたのではないかな、と今になっては思います。なんか恥ずかしかったな~(笑)
でも、ここしばらくは、プレゼン前の準備時間が、なにかプレゼントを準備しているような感覚になってきました。

施主に会って家づくりへの思いをヒアリングして、敷地に身を置いてみて、どんな家になるかなあと思いを馳せつつ、鉛筆で紙の上にイメージを描き始めます。
設計の端緒となるものが、敷地から見える1本の木であったり、家々のスキマから届く自然光であったり、施主の話したちょっとした言葉だったり・・・。
そんなふうにどの家もキッカケになるものはすべて異なります。
そうして新しい家のことを考えているのに、そのイメージの源泉が何世紀も前のロマネスクの空間の記憶だったりもします。

目に見えるものも見えないものもないまぜにして、イメージのなかを、行ったり来たり。
そうしてできあがったデザイン案を共有していただけた時には、やはり喜びがありますね。




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