ホームページの更新

2023-08-27 16:40:43 | 進行中プロジェクト


ぼくの設計アトリエのホームページに、新たに4作品の作品紹介を加えました。
いずれの住宅も近年に完成したもので、ロケーションも家族構成もさまざまですが、根本のところで共通していることがあります。
それは、緑に寄り添うように暮らす家、ということ。
眼前に広がる山の緑であったり、隣地の借景であったり、ご両親やお身内が遺された思い出のある庭木であったり。
それらに寄り添うかたちをデザインすることが、いずれの住宅もテーマになりました。

できあがった家のデザイン表現はさまざまですが、どれもが楽しく、居心地よく、安心感のある空間になりました。
食事をして、コーヒーを飲み、ゆっくり本を読んだり、おしゃべりをしたり、そんなあたりまえの日常が、じんわりと趣をもって感じられるように。
そんなふうに願いながらつくった家です。
ぜひご覧いただければと思います。

オノ・デザイン建築設計事務所のホームページ
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サン・ダミアーノの庭で。

2023-08-19 22:42:27 | 旅行記


とても暑い夏に訪れたイタリアの街アッシジのことを、よく思い出します。
アッシジはイタリア中部にある小さな街で、聖フランチェスコの生きた街としてカトリックの聖地になっています。
エリオ・チオルの写真集や、作家・須賀敦子さんのエッセイに触れて以来、ずっと訪れたいと思っていました。
とりわけ、街の中心部から離れたところにある、サン・ダミアーノという小さな修道院に思いを強く抱いていました。

小鳥のさえずりを聞きながら、オリーブ畑の続く坂道をずぅっと下っていったところに、サン・ダミアーノがあります。
須賀敦子さんは、このなかにある小さな庭がとても好きだったそう。
「聖キアラの庭」とよばれているそうですが、庭というよりも小さなテラスのような雰囲気で、小さく開けられた視界からはトスカーナの風景につながります。
この小さな庭には、いつも草花が活けられているそうで、しばらくこの場所にいると、心がとても静かになっていきました。



修道院ですから、祈るための部屋があちらこちらにつくられています。どの部屋もシンプルでつつましやかな雰囲気で、小さな窓から入ってくる自然光が穏やかに室内を照らしています。
長く使い続けられていたであろう木製のベンチや書棚がすっかりいい味になって、自然光のなかで美しく浮かび上がっていました。
そうした部屋の隣に、この小さな庭があって、草花もあって、風景もあります。

室内も庭も小さいのだけれども、それがかえって親密で、愛らしく、安心感に満ちた雰囲気でした。
こういうのを、心の寄る辺になる場所、というんだろうなあ。


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鎌倉 山ノ内の家

2023-08-11 22:53:56 | 鎌倉 山ノ内の家


春に完成した「鎌倉 山ノ内の家」にお招きいただきました。
久しぶりに訪れた家は、家具が整い、お気に入りの絵やフォトフレームも飾られ、とても居心地のよい空間になっていました。
庭づくりもひととおり終わり、室内からはより広々と感じます。
台風の合間の日で、雨がざあっと降ったり、時おり日が差したり。そんな天気の変化も楽しく感じるような空間でした。

とても美味しいランチとケーキをご馳走になり、家づくりのいろいろな思い出話にも花が咲きました。
最初にプレゼンテーションしたプランから始まり、変更案の数々も大切に保管してくださっていて感激しました。
家の設計は本当にライブ感があるので、行きつ戻りついろいろな案を経てだんだんとカタチになっていきます。
そんなエピソードもこのブログでご紹介していきたいと思います。
また、暮らしの始まった家の写真も撮らせていただいたので、近々ホームページにもアップしたいと思います。

またひとつ、心に深く残る家をつくりだせて、ホントに幸せ。

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Peter Zumthorのペッパーミル

2023-08-05 23:03:07 | アート・デザイン・建築


ずっと大切に使い続けているペッパーミルがあります。
スイスの建築家Peter Zumthorがデザインしたもので、ALESSI社から販売されていました。
今はもう廃盤になってしまったようです。

ペッパーミルといえば、テーブルの脇に他のスパイス類と行儀よく並んでいるようなイメージで、決して主役キャラクターではないはずなのですが・・・
このペッパーミルの存在感はものすごいんです。なにしろ高さは30センチほどあります。
ボディ部分はブラックウォルナット材を削り出してつくられていて、ひとつながりの曲面ラインの途中を一刀両断し、そこが回転するようになっています。
もともとはこういう木目のつながりだったのね、と合わせてみる楽しみもあったり。



胡椒の実は金属部分のネジを外して入れます。その動きがメカニカルでカッコイイ!
だんだんと味の出てくるウォルナット材のボディと、いつまでもギラリと輝くメタル部分の組み合わせが妙。

見て触れて使う楽しみに溢れた道具。そんな相棒のような道具は素敵ですね。
どんな料理にも、ちょっと胡椒を一振りかけたくなってしまいます(笑)
これからもずっと愛用するよ~
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