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蕪栗沼にいるオオハクチョウやマガン、マガモなどをフィールドスコープや双眼鏡で観察していたら、後の湿地帯にいる鳥をフィールドスコープで覗いていた人が、「マガンの群に混じってオオヒシクイがいる」と叫びました。100m以上離れていてはっきりしたことは良くわかりませんでしたが、「マガンよりも頸は長く、嘴は黒く、先端が黄色」という特徴を確認することができました。ヒシクイ/オオヒシクイは、ガン類の中で特に警戒心が強く、頸を上げて絶えず辺りをうかがっているそうです。
私の光学3倍ズームのデジカメでは、下記のような画像しか撮れませんでした。
なお、「オオヒシクイ」のアップ画像は、下記のWebサイトで見ることができると思いますのでアクセスしてみてください。
http://f1.aaa.livedoor.jp/~fsuzuk/hisikui01.htm
[寝屋川の野鳥園 ついでの野鳥編 オオヒシクイ 琵琶湖 湖北(2005/11/23)]
ヒシクイ/オオヒシクイカモ目/カモ科 Anser fabalis 英名:Bean Goose
「ヒシクイ(菱喰)/オオヒシクイ(大菱喰)」については、下記のWebサイトに掲載されていることですが、冬に海を渡って日本にやって来る渡り鳥(冬鳥)の一種で、ガンの仲間です。体長は80~85cmぐらいで、両方の羽を広げると160cmほどもあるそうです。
http://www.ktr.mlit.go.jp/jousou/kankyo/shizen/hishikui/
[圏央道・牛久土浦BP周辺の自然環境:ヒシクイについて]
日本とロシアの研究者の共同研究によると、サハリンを経由するルートと千島列島を伝って来るルートが推定されているようです。日本でも昔は、いろいろな所にヒシクイの越冬地があったそうですが、現在は少なくなり、大きな越冬地としては、新潟県の福島潟・鳥屋野潟・佐潟などがあるそうです。
ヒシクイとマガンは狩猟鳥として狩りを行っても良い鳥となっていましたが、1971年にヒシクイ・マガン・コクガンが天然記念物に指定され、狩りを行ってはいけない鳥となったそうです。特に「オオヒシクイ」は、環境省が公表しているレッドデータリストで「準絶滅危惧」に指定されているとのことです。「絶滅危惧」とは、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては[絶滅危惧]に移行する可能性のあるもの」です。また、文化財保護法に基づく天然記念物にもなっており、充分に保護を行っていく必要があるということです。