peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

イヌナズナ(犬薺)

2007年04月19日 | Weblog
一関市役所裏のイヌナズナ(犬薺) 2007年4月18日






2007年4/18(水)、一関市役所(竹山町)の裏側に大駐車場があり、
道路との間にあるコンクリート製の花壇に植えられた
水仙が見頃を迎えていました。良く見ると
「イヌナズナ(犬薺)」が黄色い花を咲かせていました。






イヌナズナ(犬薺)アブラナ科 イヌナズナ属 Draba nemorosa
畑や草地、あぜ道や道路沿いの草むらなどに生える越年草(2年草)。茎や葉をルーペで覗くと放射状に分岐した星状毛が多く、白っぽく見える。高さは10~20cmになる。

根もとの葉は長さ2~4cmのへら状。茎につく葉は長さ1~3cmで、縁には粗い鋸歯があり、基部は茎を抱く。

花期は3~6月。花は黄色で直径4mmほどの4弁花。茎の上部には柄のついた花が多数咲く。花後にできる果実は、長さ5~8mmの扁平な楕円球形で、短毛が密生する。
この果実が良く似たナズナ(薺)と見分けるポイントで、ナズナの実は、三味線の撥(ばち)形である。

 和名の「イヌナズナ」については、「食用にはならず、役に立たない」という意味で、イヌ(犬)の名がついたという説と春の七草と違って食べられないので「ナズナに似るが、異なっている雑草という意味の「否ナズナ」がなまって、「イヌナズナ」になったという説がある。

なお、茎の下側に切れ込みがない楕円形の葉が互い違いにあり、最下段の葉が寝そべっているように見えるのも特徴とか。分布:北海道~九州

一関市舞川のカタクリ(片栗)/白いカタクリ

2007年04月18日 | Weblog
一関市舞川峠地区のシロバナカタクリ(白花片栗)
 2007年4月18日





2007年4/18(水)、一関市舞川峠地区にある「かたくり群生地保護地域」に、白いカタクリが咲いていました。この群生地は、舞川第18民区中山間組合が5年ほど前から保護育成に努めている所で、毎年観察会が開かれています。






一関市舞川峠地区のシロバナカタクリ(白花片栗)
 2006年4月19日



 4/19(水)の地元紙「岩手日日」に「一関市舞川字峠地内の畑の土手に、珍しい白いカタクリの花が6輪咲いている。」と報道されたので出かけてみました。

 この白い花のカタクリが咲いているのは、約30アールのカタクリ群生地の一角で、一面に赤紫色の花が広がる中で、特別輝いて見えました。

「通常は赤紫色の花を付け、白い花は突然変異とされるが、この10年、毎年同じ場所で確認されている」そうです。





カタクリ(片栗)ユリ科 カタクリ属 Erythronium.japonicum
カタクリは北海道から九州までの山野に広く自生しており、北陸から東北、北海道に大きな群落が見られます。西日本の方ではもう貴重な花になってきているようですが、山形や秋田では山菜のひとつとして食べられていて店頭に並ぶほどだといわれます。

 カタクリ(片栗)の古名は「カタカゴ(堅香子)」で、万葉集にもその名が見られるそうです。学名(世界共通のラテン語)の「Erythronium.(エロスロニウム)」は「赤い」、「japonicum(ヤポニクーム)」は「日本の」ということだそうですから、花色の基本は「紅紫色」が普通なのでしょう。

 岩手県西和賀地方では「カダゴ/カタゴ」、秋田県では「カッタンコ」と呼ぶ地方もあるそうです。「カタコユリ」とも呼ばれるそうです。

一関市舞川のカタクリ(片栗)/赤紫色の花

2007年04月18日 | Weblog
一関市舞川のカタクリ(片栗)・赤紫色の花
 2007年4月18日




2007年4/18(水)、カタクリ(片栗)の群生地として知られている
一関市舞川第18民区中山間組合の「かたくり群生地保護地域」に行ってきました。
観察会が4月15日に行われていましたので、少し遅かったかもしれないと思って
いましたが、まだ見ごろでした。







一関市舞川のカタクリ(片栗)・赤紫色の花
 2006年4月19日





一関市舞川峠地内の舞川第18民区中山間組合は、平成13年度から中山間直接支払い制度を活用して地域自然保護活動の一環として「カタクリ観察会」を開催しています。かたくり群生地を保護しながら広く観覧に供するのは今年で4年目とか。

 ことしの「カタクリ観察会」は4月22日(土)で、カタクリの群生を眺めながら地元産のタカキビで作った「だんご」や特産の乾燥タケノコを試食し、春の自然を楽しんでもらいたいと呼びかけています。

 当日は竹炭、ソバ、タカキビ粉など地場産品の販売やトウホクサンショウウオの鑑賞、カジカの放流なども予定しているそうです。(画像は、4月19日撮影)









花弁の基部にW形の模様がある。


カタクリ(片栗)ユリ科 カタクリ属 Erythronium.japonicum
カタクリは北国に春を告げる花として親しまれていますが、春の雪解けと共に芽を出し、木々が緑の葉を広げる前に紅紫色の花を咲かせ、やがて実を結び、青葉が繁る初夏には地上から姿を消してしまいます。

 山地や丘陵、雑木林のやや湿った所に群生する多年草。葉は地表にふつう2個展開し、長さ10~12cmの長楕円形で、まだら模様があるものが多い。

 花期は3~5月。花茎は高さ10~20cmになり、紅紫色または淡紅色の花を1個つける。花は下向きにつき、開くとすぐに花弁をぴんと上方へそり返らせ、長い雄しべ雌しべを前へ突き出して咲く。花は日が当たっているときだけ開く。若葉は食べられる。

 かつてカタクリはどこにでもあった花でしたが、広葉樹林から針葉樹林への樹種転換や、宅地、工場の造成などで自生地がなくなってしまい、わずかに残された場所も、人の手がかけられずに笹などがはびこり、森が暗くなるとともにカタクリの咲く環境はどんどん悪化してきています。

シュンラン(春蘭)

2007年04月14日 | Weblog
一関市東山町長坂・自生のシュンラン(春蘭)
 2007年4月12日





2007年4/12(木)、一関市東山町松川(字卯入道?)の「宗松寺」から長坂の名勝・げいび渓に抜ける道をマイカーで走ってみました。「宗松寺1.4km、げいび渓3.8km、環境庁 東北自然歩道」と書かれた方向表示板がありました。


峠道に車を置いて雑木林に入ろうとしたら、目立たない所に石碑がありました。
古道の跡ではないかと思いました。
雑木林の中では、自生の「シュンラン(春蘭)」が花を咲かせていました。





岩手一蘭会の「春蘭展」2007年3月11日



2007年3/10(土)付地元紙「岩手日日」に”岩手一蘭会(佐藤久信・会長)主催の「春蘭展」が10日、一関市田村町の世嬉の一酒造で始まり、気品高くかれんな姿を見せるシュンランが来場者の目を楽しませている。11日まで。~”という記事を見つけたので、3/11(日)に行ってきました。

”10回目を迎えた今回は、市内を中心に宮城県、山形県の会員7人が持ち寄った約100鉢を展示。暖冬の影響で例年より1カ月近くも早い開催で、会場には黄色く色付いた花や、さまざまな模様の斑が付いた葉、表面が細かな毛で覆われた羅紗地のものなど、丹精込めて育てられた個性あふれる鉢が並ぶ。(以下略)”と書かれている通りでした。

「春蘭展」の会場は、世嬉の一酒造の案内図にある「⑦イベント蔵」。下記の画像は③蔵元レストラン「せきの一」と②ビアレストラン「クラストン」









シンビジウムの仲間「シュンラン(春蘭)」ラン科 シュンラン属 cymbidium goeringii
山野の落葉広葉樹林の乾いた林床で、やや傾斜した地面などに自生する常緑の野生ラン(多年草)で、木々が芽吹く前にほのかな香りのある花が咲く。古くから庭植えや鉢植えにし、いけばなにも用いられてきたという。「日本春蘭」と呼ばれ、多数の園芸品種がつくられている。栽培品種には花被片の色が黄橙のものとか、葉に縞が入るものなど多数ある。
「ジジババ(爺婆)」「ホクロ」「ハクリ」「エクリ」などの名でも親しまれている。

白色で太いひも状の根が横に広がり、鱗茎は接近して連なるので株になり、葉を3~5枚束生する。葉は根元に多数つき、長さ20~40cm、幅5~10mmの線形で先は尖る。断面は中脈を底にV字状をなし、へりには小さな鋸歯があってざらつく。

花期は3~5月頃。葉の根元から花茎を伸ばし、その太い花茎の先に花被片(かひへん)が淡黄緑色で直径4~5cmの花を1個だけ咲かせる。花茎はベージュの鞘状葉に包まれ、開花中に伸びて高さは10~25cmほどになる。

花は横向きに咲き、外花被は大きく開くが内花被は唇弁に覆いかぶさるようになっている。花の下側につく唇弁は白色で紅紫色の斑点がある。

 花は塩漬けにしたものをお湯に入れたり、吸い物に利用する。
 別名の「ホクロ」は、花の唇弁に濃い赤紫色の斑紋があることによる。
分布:北海道(奥尻島)、本州、四国、九州。 

一関市のジンチョウゲ(沈丁花)

2007年04月09日 | Weblog
一関市東山町のジンチョウゲ(沈丁花)
 2007年4月6日




2007年4/6(金)、一関市東山町長坂字西本町にある一関市役所東山支所
(旧・東山町役場)と長坂保育園の間にある民家の「ジンチョウゲ(沈丁花)」
が花を咲かせはじめていました。






一関市街地のジンチョウゲ(沈丁花)
 2006年4月15日



2006年4/15(土)、一関市中里(石畑)の一関コープ・コルザ(生協)の大駐車場に車を置いて、「厳美街道」とも呼ばれている国道342号線の歩道を歩いてみました。山目中学校の入口を過ぎた辺りでいい香りが漂ってきました。きれいに刈り込まれた沈丁花が花を咲かせていました。このように刈り込まれると花付きが良くなるようですね!?




ジンチョウゲ(沈丁花)ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属 Daphne odora
中国原産の常緑低木で、日本には室町時代以前に渡来したとされている。早春に香りの高い花が咲き、庭木や公園樹として広く植えられている。

 根もとからよく枝分かれして、高さ1~2mになる。葉は互生し、葉身は倒披針形で長さ5~10cm、質厚く光沢がある。雌雄別株で日本には雄株が多いという。

 3~4月、前年の枝先に10~20個の花が集まってつき、香りの良い花を開く。花には花弁はなく、萼が花びらのように見える。萼は筒状で長さ1cm。先が4裂し外面は紅紫色で内面は白色。紅色の果実がまれに熟す。

 園芸品種には花全体が白いもの(「シロバナジンチョウゲ」)や淡紅色のもの、葉に斑が入るものなどがある。別名:チョウジグサ(丁子草)、中国名は「瑞香」