つちのこカメラⅣ
キャノン・ダイアル35
ハーフサイズのカメラです。ダイアル35は40年ぐらい前、東京オリンピックの前ぐらいのカメラじゃなかったかな。
ハーフサイズとは、35mmカメラのフィルムを、通常とは90度回転して縦方向に半分の大きさでフィルムを使ったものです。おそらくオリンパス・ペンが最初だと思うが、それから国内のメーカーから、数多く発売されました。
作らなかったのはニコンとホースマンぐらい。あとで思い出したが、ニコンはニコンS4だったか、レンジファインダー機でハーフサイズを出していた。
縦にフィルムがゼンマイ仕掛けで走ります。フィルム巻上げスピードはそれ程早くなく、毎秒2駒ぐらい。
1回のゼンマイ巻上げで、15駒ぐらい撮れます。
キャノンにはハーフサイズのカメラが、他にデミ・シリーズがあり、そちらがハーフの本命。
グリップの中にゼンマイが組み込まれています。
ゼンマイが巻き上げの動力です。
ところが、今の方にはゼンマイと言ってもわからないかもしれない。
コイルバネを人の力で巻いたものが戻ろうとする力を利用した動力源、とでも言いましょうか。
フィルム室とEE用デンチ。
シャッターは2枚羽。
絞りも見えます。上から下へフィルムは巻き取ります。
巻き戻しも自動だったか忘れた。フィルムを入れないとゼンマイはチャージしません。
レンズまわりにはCDSの露出計があるが、黒電話機のダイヤルのような全部が露出計と言うわけじゃない。ほとんどがイミテーション。感度合わせはレンズ近く内側のプラスチック・ギザギザ・リングを回します。
レンズはゾナータイプとのこと、私は良く知らないが、、、。
フィルム感度は当時はASA(アーサー)と言っていた、今はISOですが数値はいっしょ。
左の黒ダイアルは絞りです。絞りはファインダー内に表示。
コチラはシャッター目盛り。鏡胴全体を回します。
黒いダイヤルが絞り用、ファインダー内に絞りと距離が表示されます。
下はシャッターとフィルム・カウンター。
セイコーのシャッターですね。
距離目盛、目測です。
ファインダーをのぞきながら、黒いダイヤルを右手の人差し指でグルグル回し絞りを合わせ。距離レバーを動かすと、ファインダー内で目測ですが距離を合わせられます。
クリックすると大きくなります。
このカメラが発売された頃は、大卒の初任給が1万円あたりだったと思う、、。値段は忘れたが当時の私には買えなく高嶺の花。
フィルムサイズが小さい割りに良く写った記憶があります。ハーフサイズのカメラには、オリンパスを筆頭に良いレンズが付いてた。当時、日本はまだ貧しくて、ハーフサイズのカメラはフィルム1本で倍の写真が写せると大ヒット。今の軽自動車と同じ発想ですね。重さは金属製なんで430gあり、ずしりと重たい。ハーフサイズとはいえ昔のカメラは大きくて重たかったんですね!
このカメラは、フィルムを入れないと、ゼンマイが空回りしてシャッターもチャージしません。同じような機構でリコー・オートハーフがあり、マミヤでもあった。OEM機のベルハウエルを今はなきヘルムート・ニュートンが使っていたと聞きました。
新宿の中古カメラやさん、アルプス堂でキレイだったので衝動買い。2万5千円で、今でしたらデジカメに人気が移ってきたので安くなっているかと思いますよ。
ペンEE3の記事
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/e8c4a4fefbdbde5fe99678f113811adc
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