著者は東野圭吾
この本が直木賞受賞作だという。
方や物理学者で学校に残って研究を続けている。もうひとりは数学者で、現実の生活に追われるのが嫌で、学校の教師になり自分で研究を続けている。そこだと仕事をしながら自分の研究ができるのだ。
その2人がある殺人事件をきっかけに再会。
数学者は殺人事件を起こした母子をかばうために、己の手も犯罪に染め完全犯罪を企てる。
完全犯罪の手口は、思い込みによる盲点をつくということ。思いこみを誘うように遺留品をのこし、疑われるべくして不確実なアリバイをつくる。完全なアリバイじゃないところがミソ。
幾何学の問題に見せかけて、じつは関数の問題であるとか、、、。議論の主訴を、問題の焦点を、ずらしておくのだ、、、。
数学者はある定理を用いて理論を組み立ててイク。それにたいして物理学者は観察こそいのち。万物を観察して推測し実験で仮説を証明してイク。
天才数学者が構築した、その犯罪を同じく天才物理学者が、するどい観察で全貌を推理して事件を解決。
中身の濃いい推理小説でした。
映画のURL