音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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ベートーヴェン《ピアノソナタ3番、第4楽章》【楽曲解説・和声分析】

2021年02月04日 | クラシック音楽道場

ベートーヴェン《ピアノソナタ3番、第4楽章》

前回の《3楽章》の解析が2020年10月末・・・それから

3ヶ月以上の時間がかかってしまっての今回・・・

 

実に苦労を重ね、ここまでたどり着きました・・・

若いベートーヴェン25歳を相手にするのは大変!!(笑)

 

いやはや、笑い事ではなく、

特にこの《4楽章》は、

和音連打に始まり、とても速い十六分音符のパッセージと、

ベートーヴェン自身の「ピアノ演奏の上手さを誇示する」かのような!?

意気込みが感じられる楽曲と見受けられるのです・・・

(それがまた魅力であり面白いところ♪)

 

交響曲的な規模を持つ初期の《ピアノソナタ》達、

全部で3つセットの《作品2》の最後をこちらに、

がんばって収録してみました。

 

解析の内容としましては、

新ベーレンライター版を使用することで、

今までになかったアーティキュレーションの数々に戸惑わされ!?

しかし結果としてこの音楽における

【スタッカートとレガートの弁証法】という新解釈に至った!?

ように、なっていると思われます♪

 

お読み・ご覧いただけましたら幸いです♪

 

OGPイメージ

ベートーヴェン《ピアノソナタ3番、第4楽章》【楽曲解説・和声分析】

【楽曲解説・和声分析】 ベートーヴェン《ピアノソナタ第3番 C-Durハ長調 op.2-3》 〈第4楽章 Allegro assai〉 ー...

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【楽曲解説・和声分析】 ベートーヴェン《ピアノソナタ第3番 C-Durハ長調 op.2-3》 〈第4楽章 Allegro assai〉

 

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↓ 時間をクリックすると表題毎にスキップできます

0:00~ ベートーヴェン《ピアノソナタ第3番 C-Durハ長調 op.2-3》〈第4楽章 Allegro assai〉

 

1:03~ ピアノ内部(ダンパー)を狙ったカメラ映像が右上に。ペダル使用の有無をご覧いただけます。

2:04~ ベートーヴェンのピアノ曲を弾くにあたってのペダルの問題、「しっかりふんだんに使う?」or「なるべく使わないで指で表現?」

 

3:22~ 使用楽譜「ベーレンライター版(2019年に全集が発売)」、スタッカートの有無がセンセーショナル!?

5:06~ 他の原典版「ウィーン原典版」「ヘンレ版」「ペータース版(C.アラウ校定)」との比較

 

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6:34~ 1小節~、25歳の若いベートーヴェンが自分のピアノの上手さを誇示するような難しさ!?

7:17~ 1,2小節、連打上行の和音の連続、練習に有効なお薦めは、ハノン《48番(6度の練習》《51番「オクターヴで音階をひくための練習」》《53番「オクターヴの音階」》等 

 

8:21~ 1,5,10小節等、左手の四分音符の長さ(音価)に気を付ける

9:15~ 4小節①拍目はスタッカート、長く伸ばさない

9:58~ 8小節①拍目、ベーレンライター版において、右手のスタッカートは括弧!?、いずれにしろ、八分休符の「ま」は聴こえるべき、ペダルは不使用

 

11:50~ 22小節~、ベーレンライター版において、スタッカート無し

13:26~ 22小節、Re♯ によりホ短調e-mollに転調して〔半終止〕、24小節の最後はDo# によりニ長調D-Durの〔半終止〕

14:36~ 25小節~、結局は、この曲の主調であるC-Durの属調G-Durト長調に転調

15:24~ 23小節、オクターヴのレガートのためには【ペダルは不可欠】

16:41~ 28小節の右手、25小節の左手にスタッカート無し!?(自筆譜は紛失、初版が原典資料)

 

18:42~ 30小節~、形式的に〔B〕の部分は属調G-Dur(第2テーマのよう)、この楽章は〔ロンド・ソナタ形式〕

20:17~ 【II,IV,VI和声解析法】、右手Doの音の「第IV音」に盛り上がり

21:09~ 29小節~、左手の十六分音符の速い伴奏は、音程に注意することで弾き易くなる

 

22:16~ 35小節、sfスフォルツァートが書いてない〔全終止〕で落ち着く(左手)

23:46~ 36小節、【II,IV,VI和声解析法】へ盛り上がり、37小節からは〔カデンツ〕で落ち着き、右手は〔半終止〕、左手は〔全終止〕

 

25:21~ 43小節、2フレーズ目に突如g-mollト短調、〔再現部〕229小節においては1フレーズ目にすぐさま短調、微妙な差が作曲音楽の面白いところ

 

28:39~ 47小節、La♭ はト短調における〔ナポリ〕、そのままヘ短調f-mollに転調?、その後、d-mollを経て再びg-mollへ戻る?

 

30:46~ 49小節~、ハ短調c-moll、拍頭の音をみていくと音楽性が分かる

31:18~ 52小節は〔ドミナント〕、53小節でいきなりfフォルテ(再現部にてこれは無し)、クレッシェンドする?〔ドミナント〕はあやしげ?

33:15~ 54小節、La♭とFa# の音程は増6度、〔ジャーマン・シックス〕という特殊な〔ドッペルドミナント〕でインパクトあり

 

34:39~ 57小節、sf、sf、fp

35:06~ 63小節、ハ長調の〔半終止〕にきこえるけど、音階は明るいト長調

35:58~ 67小節、Fa♮のppピアニシモをもってハ長調に戻る

 

36:50~ 69小節、主旋律が戻るところは、杓子定規に無理にppではなくていい!?

 

38:27~ 75小節、ベーレンライター版においてのみ、スタッカート無し、レガートの音楽!?★ この差がベートーヴェンのユーモア!?

 

42:05~ 77小節~、左手のオクターヴ音階は、スタッカートが無いとはいえペダル使用が不可能なので、ノン・レガート

 

43:08~ 81小節、Do# が現れることでニ短調d-moll、しかし79小節はC-Durの〔II度の和音〕として盛り上がり

45:18~ 81小節、ffと思いきや、83小節は急にp、Re♯ でホ短調e-mollへ転調して〔全終止〕で落ち着く、転調なのかそうでないのかに依って最後の音の処理が変わる

 

47:11~ 89小節、Sol♯ はイ短調a-mollの導音、91小節Do♯ はニ短調d-mollへの転調、94小節Sol♯ により再びイ短調

 

48:35~ 87小節~、①②拍目の左手の八分音符の長さのためにペダルが必要、(93,95小節は不必要)

 

51:12~ 95小節、イ短調の一瞬の〔カデンツ〕

51:51~ 97小節、左手に〔10度〕の音程

52:36~ 101小節、Si♭によりヘ長調F-Dur、〔C〕の部分、真の中間部、その前は短調だらけの転調の混沌!?

54:54~ 97小節、II,IV,VIの盛り上がりつつも、99小節~〔全終止〕の落ち着きあり

 

56:26~ C.チェルニー著『ベートーヴェン全ピアノ作品の正しい奏法』参照

57:55~ ヒント有り、「120小節からレガーティッシモでカンタービレ、高音の旋律を響かせて」

 

59:37~ 103小節~、2小節毎のスラー

1:00:24~ 113小節~、ベーレンライター版において、スラー無し、長い盛り上がりが可能!?、2小節毎のスラーだと大きな盛り上がりが出来ない!?

 

1:05:25~ 119小節~、チェルニー曰く「sfがつぎつぎと力強く」

1:06:06~ 123小節~、①拍目のBass低音その後、sf無し、135小節~も同様

 

1:08:03~ 124小節、スタッカート無し!? わざとレガート!? 微妙な違いを施しながら音楽が進む作曲

 

1:11:15~ 147小節、ヘ短調f-mollへ転調、だけど148小節中にヘ短調の〔Iの和音〕=変イ長調As-Durの〔VIの和音〕として盛り上がり、152小節も然り、ハ短調c-mollへ転調

 

1:14:58~ 158小節、スラーでヘ短調に転調、160小節はまたハ短調

1:15:20~ 163小節~、低音Bassの保続音Sol、〔Orgelpunkt〕、中間部の終わりの予感

 

1:17:18~ 171小節、左手にffp、右手はスタッカート無し!?

 

1:19:45~ 175小節、タイ無し!? Bassを弾き直す!?

1:20:20~ 179小節、最後の音Doのみ、スタッカート無し!? 主音を強調!?

 

1:22:19~ 181小節~、〔再現部〕、187小節(191,195も)の和音はレガート

1:25:27~ 209小節~、全部スタッカート

1:25:37~ 218小節~、主調で現れる〔第2テーマ〕、【弁証法的】な形式表現

1:27:31~ 232小節~、Es-Durはc-mollの〔平行調〕

1:28:39~ 237小節、右手に〔12度〕という届かない音程、しかし〔全終止〕なのでペダルは無しでもいい?

 

1:30:14~ 243小節、fフォルテ無し、静かなまま。「2度同じことはしない」「2度おなじことをする」!?

1:31:08~ 静かなままだと、260小節の左手メロディのffが活きる

 

1:32:31~ 261,265小節はスタッカート、263,267小節はレガート!?【スタッカートとレガートの弁証法】という新解釈

 

1:34:39~ 269小節~、黒鍵の場所に注意、273小節~はポジションに注意

 

1:36:01~ 281小節、ffの和音にペダルが不可欠、279,280も豊かな響きのためにペダルあり

 

1:37:04~ 287小節~、スタッカート無しのレガート(アンチテーゼ)!? 283小節スタッカート(テーゼ)との対比!?弁証法!?

1:38:55~ 第I楽章、第III楽章においても同様

 

1:41:30~ 289小節~、長いtrは上の音から(アラウの指使い参照)、するとtr最後の音で〔ドミナント〕の〔半終止〕が表現できる

 

1:44:47~ 295小節、Re# によりイ長調A-Durへ転調、302小節はイ短調a-moll、304小節はハ長調C-Durの〔ドミナント〕

 

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1:47:21~ スタッカート or レガートの新解釈、試験やコンクールで弾く際はご用心下さい…

1:48:22~ 新しい楽譜を通して、【考える】ことが、演奏の充実さを増し、【芸術】的価値を有するかも、過去の巨匠芸術家達の創作過程然り、レオナルド・ダ・ヴィンチ等

1:52:26~ Skyapeオンラインレッスン承っております♪ 下記メールアドレスよりお問合せ下さいませ。

 

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