カフェのT君に、この前取った「ブルードーヴェルニュ」
の感想を聞いてみた。
「で、どうだった?」(私)
「美味かったですよ」(T君)
「本当にそう思ってるの?」(私)
「本当ですよ」(T君)
「ブルーチーズ本当に好きなの?」(私)
「好きですよ」(T君)
T君が、本当にブルーチーズが好きなのかどうか疑っ
てる私はしつこく聞いたのだが、どうやら無理してい
るわけでも無さそうだ。
今までは漠然と食べてきたのだが、ここらでちょっと
本格的に食べてみようかと、そんな気になったらしい。
それで、こちらに頼んだと言うわけだ。
選定を含め。
「まあ、確かにいろんなチーズ食べてみないと、好み
も分からないから」(私)
「この前のはなんでしたっけ?」(T君)
「ブルードーヴェルニュ、T君名前くらい覚えとかな
いと、最低限」(私)
「難しいんですよね、フランスものは」(T君)
「でも、自分の基準作るときは覚えないと。そうしな
いとその度に振り出しに戻っちゃうよ」(私)
「そうですよね、ブルードーヴェルニュ.ブルードー
ヴェルニュ.ブルー...」(呪文のように唱え覚え
ようとするT君)
「次回は、ウォッシュタイプお願いします」(T君)
「もう、次?」(私)
「田舎だと、ウォッシュタイプにお目にかかること無
いですからね」(T君)
「確かに、ブルー以上にないね。ブルーだとゴルゴン
ゾーラくらいは結構目にするからね。でも普通にスー
パーにあるゴルゴンゾーラ、品質に?????だから
買わないほうが良いよ」(私)
「ああ、ウォッシュタイプの話だったね」(私)
「そうです」(T君)
「あれは、匂いがきついから冷蔵庫に入れとくと全体
に匂いがうつって大変だよ」(私)
「それでもいいです」(T君)
「靴下の匂いにアンモニア臭が混じって、えもいわれ
ぬ匂いになるけど、それでも良いというのだね」(私)
「ええ」(T君)
確かに匂いはきついが、味はまろやかなのがウォッシュ
タイプ。
中がドロッとしたくらいのをスプーンで掬って一口。
至福の瞬間(大袈裟)。
さて、T君用に何を選ぼうか。