ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【本】空飛び猫

2010年01月13日 18時00分41秒 | 読書記録2009
空飛び猫, アーシュラ・K・ル=グィン (訳)村上春樹 (絵)S.D.シンドラー, 講談社文庫 む-6-15, 1996年
(CAT WINGS, Ursula K. Le Guin, Illustrations by S. D. Schindler, 1988)

・とある街の片隅で、何故か羽をはやして生まれてきた四匹の猫たち。セルマ、ロジャー、ジェームス、ハリエットの四兄弟は、安住の地を求めて街を飛び出し旅に出る。そんな小猫たちの小さな冒険を綴った絵本。作者は、数年前にアニメ映画化されて話題になった『ゲド戦記』の原作者でもあります。ストーリーは至ってシンプルで、70ページ(半分は絵)ほどしかないので、30分もかからずに読みきれる分量です。有名作家なので期待は高かったのですが、「たったこれだけ……」という物足りない内容で、物語として読むと少々期待外れでした。そもそもが "絵本" なので、文庫本よりも絵の大きな単行本の方が、かわいらしい猫の絵がより楽しめるでしょう。
・「(5)「いんげんを見たのかい?」とジェームズが言いました。
「それを言うならにんげんだろう」とロジャー。
"A human bean?" said James.
"A human being?" Roger said.
 もちらんジェームズが言い間違えているわけです。子猫なので、まだむずかしい単語がわからないのですね。こういうことは子猫にかぎらず大人の人間にもよくあります。この会話は日本語にそのまま訳せないので、頭をひねった末に「いんげん」と「にんげん」になってしまいました。ちょっと苦しいけれど、まあいちおうは豆が絡んでいるので、勘弁してください。
」p.75 巻末(訳注)より。

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