ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【本】新年の挨拶

2007年01月12日 22時26分16秒 | 読書記録2007
新年の挨拶, 大江健三郎, 岩波現代文庫 文芸23, 2000年
・エッセイ20編+あとがきを収録。
・"辞書"は使い方によって想像以上の働きをする。
・「僕は隣町の高校に入ったところだった。仕事で松山に出た兄が、古書店で見つけたといって、僕にとっては初めての洋書を買ってきてくれた。本の外観こそ古びているけれど、本文をめくってみると使われた形迹のない "The Concise Oxford Dictionary"。それを手渡されての昂奮は、辞書の紙の手ざわりや印刷の匂いとともに、鮮明に思い出すことができる。」p.7
・「容姿がテレヴィ向きとも思わぬし、悪意ある雑文においてのみならず話し方の下手さ・発音の不明瞭をいわれることはよくあるのに、僕は時どきテレヴィに出る。その端的な理由は、かぎられた小説の読者層よりほかのところから多様な反応がえられることである。そしていかにも幸いな場合には、新しい小説の読み手が得られることもあるからである。」p.35
・「小説家というものは、きわめて健康な幾人かをのぞけば、どうもある種の心の病気と一緒に生きているのではないか? 僕はそのようにあらためて考えたのでした。」p.51
・「河合(隼雄)さんは次のように書いていられます。  《心理療法とは、悩みや問題の解決のために来談した人に対して、専門的な訓練を受けた者が、主として心理的な接近法によって、可能な限り来談者の全存在に対する配慮をもちつつ、来談者が人生の過程を発見的に歩むのを援助すること、である。》」p.55
・「端的に、僕は誰に対しても、権威ある強い者のやり方で命令することができない。サルトルが、自分は笑いながらでしか命令することができないといっている、あれです。」p.88
・「しかし距離をおいて樹木をあおぎつつしだいに納得したのは、「雨の木(レイン・ツリー)」をめぐる小説を書き終って時がたち、かつては危険なほどの喚起力を持っていた「雨の木(レイン・ツリー)」の暗喩(メタファー)が自分のなかで色褪せてきていることだった。」p.142
・「彼女(ナディン・ゴーディマ)は書いている。《なぜなら人が書くすべてのものは、全体の物語の部分なのだ。いかなる個人の作家であれ、混沌からかれ独自の知覚(パーセプション)のかたちを築こうと試みるのであるかぎり。人生を理解することの物語。長編、短編、本ものでない書き出し、半分しか完成しなかったもの、放棄されたもの、それらすべてが意味のある場所を持つような、その物語は、人が死ぬか、想像力が萎縮するかする前に書かれる、最後の文章によって完成されるだろう。》」p.187
・「私の魂がなにごとかをするということはなくて、どこか外側から訪れるものが魂を鳴り響かせるのであって、私の魂はただそれを記憶するだけだと知って、失望したと……」p.208
・フランス文学者渡辺一夫の言葉「そこで三年間、ひとりの文学者、思想家に的をしぼって読む、ということになさい。ほぼどういう輪郭の相手かということは、三年読めばわかってくるでしょう。それは専門研究とはまた違いますが……  この方法によって、僕はこれまでの生の難所をいかにしのぐことができたことだろう!」p.226

?そうろう【蹌踉】 足もとのたしかでないさま。ふらふらとよろめくさま。蹌々踉々。

《チェック本》 小林登『こどもは未来である』岩波同時代ライブラリー 155
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【練】カルテット名決定! ~リヒトブリック[Lichtblick]

2007年01月11日 22時06分00秒 | 練習記録
♪リヒトブリック練習 1/11(木)19:00-21:00 @ぷらっとてついち内ワニワニクラブ
曲 踊り明かそう→星に願いを→海の見える街→いつか夢で

 室蘭オケ有志による急造弦楽カルテットの練習。
 例によってイベント主催者側より、「団体名を教えてください」。さてどうしよう。今回は私が1stVnということで、私の名前にちなんだ名前にする事に。

案1【ぴかりん(仮名)弦楽四重奏団】
そのまんま…もうちょっとひねった方がいいかなぁ…

案2【ルーチェ(Luce)弦楽四重奏団】
ぴかりん(仮名)はイタリア語で『ルーチェ』。なかなかいい響き……って最近札幌で立ち上がった某団体のパクリじゃん!

案3【フルーチェ弦楽四重奏団】
では1文字足してみよう! なんか美味しそう… これかなりのお気に入りでしたが、やっぱり某商品のパクリなので却下。

案4【リヒトブリック(Lichtblick)】
メンバーの一人がドイツ語辞書から見つけた単語。日本語にすると『希望の光』とか『一筋の光明』といった意味だそうです。かなり覚えずらく、ちょっとゴツい感じの語感だけど意味はいいなぁ… どうせ一時的なものだし、こんなところでま、いっか。
 わりとキチンとした舞台でカルテットの1stを弾くのは初めてかもしれません。緊張。自分にちなんだ団体名ってなんかいい気分ですね。
(*´∀`*)ウフフ

最初で最後(?)のリヒトブリック、幻の公演はこの後すぐ。

♪本番 (登別)ふぉれすと鉱山冬休みイベント 1/13(土)16:00ごろ出番
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@酔 職場新年会終了

2007年01月10日 23時48分58秒 | 日記2005-10
最近、酒量が一定量を超えると胸が締めつけられるような痛みに襲われます。なんなんだろ…
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【論】Balasubramaniyan,2005,Clustering of gene expre~

2007年01月10日 21時43分00秒 | 論文記録
Rajarajeswari Balasubramaniyan, Eyke H?llermeier, Nils Weskamp and J?rg K?mper
Clustering of gene expression data using a local shape-based similarity measure
Bioinformatics 2005 21(7):1069-1077
[PDF]

・時系列のマイクロアレイデータによる遺伝子のクラスタリング法を提案する。
・データ:Yeast, mitotic cell cycle time course experiment, 17 time points, 6331 ORFs [Cho,1998]
・クラスタリングに用いる指標
1.Spearman rank correlation(SRC、提案法)
2.Pearson correlation(従来法)
3.Euclidean distance(従来法)
・評価法:クラスタリング結果とMIPSデータベースの情報をひき比べて評価する(遺伝子機能推定)

・提案法「Here, we propose a new method (CLARITY; Clustering with Local shApe-based similaRITY) for the analysis of microarray time course experiments that uses a local shape-based similarity measure based on Spearman rank correlation. This measure does not require a normalization of the expression data and is comparably robust towards noise.
・注意「Let us finally note that not all clusters show a significant enrichment for any of the fuctional categories. It can be assumed that the genes in these clusters participate in several of the processes defined by the fuctional categories.

・従来法よりも狭い窓を使ってデータを見ていくので、よりノイズに強い、ということらしい。
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豆腐とプリンで生きる男

2007年01月09日 23時07分09秒 | 日記2005-10
いつもお世話になっている某食堂にて、後輩J君(仮名)と鉢合わせ。
顔を見るなり彼はこう言った。

「ぴかりんさん何か奢ってくださいよぉ~」

「最近ロクなもの食ってないんですよぉ~」

「ここ数日、豆腐とプリンで生活してるんですよ!?(半ギレ)」



なかなか楽しそうな学生生活じゃぁないか。まぁお替わり無制限のお茶でも好きなだけ飲んでくれ給え。それじゃ用事があるので失礼するよ。
(*´∀`*) アハハ

工大オケの皆様へ。
J君(仮名)に愛の手を。
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ニュースより ~さようなら札幌市民会館

2007年01月09日 21時28分26秒 | 日記2005-10
札幌市民会館で31日ラストコンサート開催
 北海道の音楽シーンを支えてきた札幌市民会館「最後のコンサート」に、多くのミュージシャンが駆けつける。3月末で閉館する同会館は、取り壊し準備のため大ホール(収容人員1600人)は今月31日が最後の利用日になる。「札幌市民会館 最後の日」と題した同日のコンサートに、すでに発表されていた奥田民生らに加え、佐野元春、山崎まさよしの参加が決まった。7日からチケットが発売される。

 同会館は58年に建設された。大ホール、9会議室の利用状況は平均90%前後。公共施設ということで割安感があり、中学校の吹奏楽の発表会から札響の演奏会、能や落語まで、さまざまな利用があった。同会館の五十川純管理係長は「本当にいろいろな方々に利用していただいた思い出があります」と振り返る。

 今月中にはほかに、7日の札幌開成高吹奏楽部OB会「ありがとう!市民会館!」、19日の札響特別演奏会「さよならコンサート」、26日の道内在住フォークシンガーらによる「メモリアル・コンサート」など、“感謝コンサート”が7回も企画されている。「最後の日」では収益金の一部を北海道厚生年金会館存続チャリティーに寄付するなど、北海道の音楽活動の場を守る活動も予定されている。
[2007年1月6日9時20分 紙面から]
http://hokkaido.nikkansports.com/news/p-hn-tp5-20070106-138942.html#mainnews より抜粋

 前々から気になっていた演奏会、札響のさよならコンサート。 『行きたい!』気持ちが日を追うごとにだんだん強くなってきました。まだチケットあるのかなぁ~…
 まだKitaraの無かった頃は、なにかイベントあるとすると、とにかく市民会館! 次に教文。次に厚生年金・・・という感じでしたが、ここ数年はめっきり立ち入る機会がなくなりました。そのステージに乗ったことは2~3回しかありません。ステージ真下に位置する防空壕(実際入ったことないけど)を思わせる控え室と、会場の圧倒的な容量の大きさからくる独特の空気感が印象的でした。奏者としてよりも客として子供のころから何度もお世話になってきた会場です。最後にもう一度入っておきたい。。。

当日、看板を持って特攻か。 『チケットゆずってください』
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【練】2007年初オケ練習@強風の函館

2007年01月08日 00時54分38秒 | 練習記録
♪函館市民オケ練習 1/7(日)12:30-21:00@北美原小学校
曲 チャイコPコン→禿山→英雄

 今年一発目の練習は函館~♪
 例年になく雪が少なく、道路に全然雪がない。夏とあまり変わらない時間でスムーズに到着。
 練習は夕方5時までと勘違いしてた。夜中の21時まででした……長い……い、いやいや、いっぱい練習できてウレシイなぁ~♪♪
 今日となりに座ったのはメガネの賢そうな中学生の男の子。なんと手にはフルスコア!! 中学生がフルスコア! カルチャーショック! う~~ん、フルスコアなんて全く見ることのないぴかりんさん、この時点で負けてます。話を聴くと、まだバイオリンを始めて2年とのこと。それで禿山なり英雄なりちゃんとついてくるんだからたいしたもんだ。ちょっと彼の楽譜を見せてもらったら、すべての音譜に赤ペンで指番号が書かれいて、まっかっか。「今はもう指番号なくても大丈夫です」って、すげーな。若いって素晴らしい。来年は抜かれてるかも…
 前から回ってきた演奏の指示を伝えようと振り返ってみると、後ろで弾いてた中学生くらいの女の子は、以前室蘭ジュニアオケで弾いてた子でビックリ!!「え~!?函館にいたの!?」 前回練習行った時もいたはずなのに全く気づいてませんでした。すっかりお姉さんになっていて二重にビックリ。
 時間が経つとともにだんだん風が強く…そういえば新聞に『今日は大荒れ』とあったような。そうこうするうちに、しゃれにならないような風の音に。これはヤバいんじゃないかと悪い予感がしていたら、やっぱりキタ。【停 電】が。夕暮れの薄明かりでかろうじて、アンコール曲を練習。しっとりとしたいい曲で、何度も弾いているので暗譜でもOK。薄明かりの中での演奏ってもなかなかオツなものですね。停電は30分ほどで復帰。ご飯休憩で外に出てみるとダンボールが飛んできたり、街路樹が根こそぎ倒れていたりとワヤでした。「室蘭に帰れるんだろうか…」
 英雄3楽章が危険。もし、どこかのパートが一拍ずれたらおしまい。修復不能。むしろ一小節ずれてくれた方がまだなんとか。
 帰り道、ラッキーピエロに寄ったりしつつ、先ほど無事帰宅。午前様かよ。明日が祝日でよかった~

♪本番 1/21(日)13:30開演 函館市民会館
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【本】私の脳科学講義

2007年01月07日 21時36分56秒 | 読書記録2007
私の脳科学講義, 利根川進, 岩波新書(新赤版)755, 2001年
・ノーベル賞をとった遺伝子関連分野の研究は一段落し、次に脳関連研究にテーマを変えた著者の、小文・対談集。五編収録。
・やはりノーベル賞受賞者の『生の声』は迫力があります。
・「後にノーベル賞をいただいたとき、新聞記者が京都大学に行って、利根川はいったい学部のとき何をしていたんだろうといろいろ探したそうですが、何も見つからなかったそうです。わたしは卒業研究はしていないのですから、見つからないのはとうぜんです。」p.7
・「分子生物学は、分子レベルで生命現象の根幹にかかわる原理を解明していく学問です。」p.14
・ダルベッコ研究室では、「ひじょうにレベルの高い研究しかしない。それ以外の研究には見向きもしない。そういう彼らの心意気を、身をもって経験したと思っています。」p.16
・「そのテーマは、免疫学の世界では何十年もミステリーとして解けなかった問題です。ひょっとしたらそれを、わたしがすでに取得していた研究方法、いわゆる遺伝子組換え法を中心にした方法で、解けるのではないか、というアイディアがわたしの頭に浮かんだのです。この一連の研究で、のちにノーベル賞をいただくことになりました。」p.25
・「それにしても、100億と3万、これでは明らかに数の上でジレンマがあります。最大数万種類の遺伝子から100億種類の抗体がなぜつくれるのか。これが、免疫学者のメルビン・コーンが「Generation of Diversity(多様性発現)のミステリー」と名づけたジレンマでした。頭文字をとるとGODですから、「ゴッドのミステリー」(神の秘密)と名づけられた免疫学上の最大のジレンマだったのです。」p.29
・「遺伝子のランダムな多様化と環境による変異株の選択、これがダーウィンの進化論の二大原理、進化論のエッセンスになるのです。」p.32
・「遺伝子は進化の長い過程においてのみしか変わらない、というのが生命科学の常識だったのです。それに対して、免疫系の抗体遺伝子についてはそのドグマがあてはまらない、ということがこの研究で明らかにされたわけです。つまり、それまでの生命科学の常識をくつがえす発見になったのです。」p.35
・「20世紀には自然科学がひじょうに発展しました。前半は物理学の黄金期であり、後半は分子生物学を中心にして生物学がひじょうに発達したのです。そもそも生物学の究極の目的は、生物とは何か、とくに進化の頂点にあるわたしたち人間はいったい何者なのかを知ることであるといってもいいでしょう。」p.39
・「人間の脳がどのようにはたらいているかを研究することは、すなわち、「人間らしさ」といわれるものをはじめ、人間のもっとも進化した特徴を研究することにもなるのです。これはつまり、人間はいったい何者かということを明らかにすることにもなります。」p.47
・「それに対して精神機能に関する生物学は、ひじょうに遅れをとっています。21世紀においては、この精神の生物学、つまり脳の研究が大発展を遂げるであろうと、わたしたちは考えています。」p.49
・「そして、これまでお話してきた感覚とか言語の能力をさらに超えて、知性とよばれる人間の能力についても、視覚系や言語の発達と同じように、やはり臨界期というのがあるのではないかと考えられるのです。」p.62
・「脳において、知性をあつかっている場所と感性をあつかっている場所は、分かれています。」p.64
・「すなわち、可塑性の高いシナプスをもつ反回路性経路で頻繁につながっているニューロンからなるCA3野は、パターンコンプリケーション能力を通じて、連想記憶(assosiative memory)の想起に重要な働きをしているという結論が導かれたのです。」p.112
・「わたしは古典的な生物学については、ほとんど何も知らなかったし、興味があったわけじゃありません。子どものころにペットを飼ったこともないし、生物に対する親近感はあまりなかったのです。」p.121
・「面接試験で渡辺(格)先生が「君はどうしてウイルス研へ来たいんだ?」と聞かれたのです。それで、わたしが「ほかに行くところがないのです」と正直に言ったら、みんなが大笑いしたのを覚えています。」p.123
・「だいたいわたしは、しんどい思いをしたことは忘れる性格なんです。いいことだけを、覚えているというところがある。(中略)だから、わたしはよく言うことなんだけど、ひじょうに楽観的な人がサイエンスに向いていると思うのです。いろいろむずかしいことがあってもかんたんに滅入らない人、あきらめない人。それから、プライオリティ(優先事項)がしっかりしていること。これは重要です。」p.125
・「どういうことをすれば、ひじょうに創造性が高いのかは、創造性の高い研究を成し遂げた人のそばにいて、本人にしかるべきアンテナがあれば、だんだんわかってくるのです。」p.127
・「かならずしも科学者だけの話ではなくて、わたしは、どうしてみんなあんなにいろんなことを同時にやりたがるんだろうと、不思議でしょうがないんです。  あることを為し遂げるためには、いろんなほかのことを切り捨てないとだめなんですよ。ところが人間は、なかなか切り捨てる決心ができない。」p.129
・「自分にとって何がほんとうに重要かということを、どこのほんとうのおもしろみがあるかということをしっかりと認識して、それにもとづいて人生を設計していく。わたしはそういう人が成功するのだと思います。」p.130
・「100年後にしか解けないとみんなが思っていることを、10年後に解くのがオリジナリティのミソなのです。」p.136
・「わたしの大きな夢は、わたしの研究室か、少なくともCLMからノーベル賞受賞者を出すことです。  親友のある学者が、わたしがノーベル賞をもらったときに、「ノーベル賞をもらうのはたいへんむずかしく、すばらしいことだけど、もっとむずかしいことがある」と言うのです。何かというと、それは「自分の弟子がノーベル賞をもらうことだ」と言うのです。」p.138
・「内容のない人間とつきあっているのは、その人自身の能力のなさをしめしているというのがわたしの考えです。」p.146
・「もし自分の実力で、他人に評価してもらいたいと思うなら、サイエンスをやるのがいい。やはりネイチャー(自然)は嘘をつかないから。成果をあげれば、かならず誰かが評価してくれる。そういう意味で、わたし自身は科学の道を選びました。」p.146
・「脳をいくら研究したって、人間の心はわからないと思っているのが一般の人の大勢でしょう。(中略)いま人間が、世界はこうだ、人間とはこういうものだと思っている通念のようなものが、大きく変わると思います。」p.149
・「遺伝子そのものの数は、期待したより少なかったんですが、いずれにしても遺伝子の半分くらいは脳で使われていますから、脳はやはり人間の精神的な機能において大きな役割を果たしていると思っています。」p.153
・「池田(理代子) 10年ほど前にリチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』という本が注目されました。私は、竹内久美子さんという動物行動学を専門にされている女性の方が書かれた本を読んで知ったんですが、」p.158 ノーベル賞受賞者に対してトンデモ本を引き合いに出して話を進めるインタビュアー。。。なんというチャレンジャー。
・「私は、科学するということは、それこそ人間の脳の本質的な属性だと思うんです。脳というのは知らないことがあったときに、知らないとがまんできない、そのこと自体が脳に備わった重要な性質なんです。(中略)私は、人間が存在する限り科学は存在すると思っています。」p.160
・「私もずっとサイエンスをやってきましたが、じつは40歳過ぎてから建築家になりたいと思ったことがあるんです。」p.164
・「がんばって研究していれば、いつかは大きな発見ができるぞと思い込んで、自分の心理をコントロールできるっていうことはひじょうに重要で、これは受験で成績がいいという能力とはあまり関係がないんですね。」p.165
・「たとえば、「脳死」という問題ひとつをとっても、日本では脳が死んだときに、移植のために臓器を取り出していいかということが切実な問題になるわけです。日本では、脳が死んでもまだ生きているという考え方を持っている人が多いと思います。私の個人的な意見では、脳が死んでしまったら、その人間の死を意味するという割り切った考え方をしてしまいますね。」p.174 問題の捉え方が根本的に間違っているような。立花隆氏との対談本を出していたり、そもそも脳研究の専門家であってもこの程度の認識なのか。
・フランスの分子生物学者モノーの言葉「「地球上にはさまざまな種が発生して、滅びていった。もちろん人間もそのうちの一つの種であるが、この地球上の長い進化の過程で、唯一自分自身の種の進化を自分自身である程度決めていくことができる能力をもった最初の種である」」p.180
・バレリーナのマーゴット・フォンテーンの言葉「「バレエというのはひじょうに悲しい芸術である。バレエのすばらしさを理解し、人生が何かということも理解し、芸術の意味もやっと理解した頃には、体がいうことをきかなくなっている」」p.184
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【論】Bolstad,2003,A comparison of normalization me~

2007年01月06日 18時25分01秒 | 論文記録
B.M.Bolstad, R.A.Irizarry, M.Astrand and T.P.Speed
A comparison of normalization methods for high density oligonucleotide array data based on variance and bias
Bioinformatics Vol. 19 no. 2 2003 Pages 185-193
[PDF]

・マイクロアレイデータの正規化法を提案する。
・提案する正規化法 : Complete data methods (Bioconductorに同梱)
1.Cyclic Loess
2.Contrast based method
3.Quantile normalization
・比較する従来の正規化法
1.Scaling methods : the standard Affymetrix normalization
2.Non-linear method [Schadt, Li and Wang](dChipで使用)
・データ
1.Dilution/Mixture Data : 75 HG-U95A (version 2) arrays [GeneLogic,2002]
2.Spike-in Data : 98 HG-U95A (version 1) arrays [GeneLogic,2002]

・提案法の特長「We propose three different methods of normalizing probe intensity level oligonucleotide data, none of which is dependent on the choice of a baseline array. Normalization is carried out at probe level fot all the probes on an array.
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研究打ち合わせ ~研究員な後輩来訪

2007年01月05日 19時02分47秒 | 日記2005-10
昨年、某政府系研究所へ研究員として入った後輩が、正月休みを利用して研究室に遊びにきました。
遊びに来たついでに、ちょっと私の研究のことも聞いてもらって少しアドバイスもらえたらなんて、軽い気持ちで話し出したところが、結局5時間以上。。。昼飯抜きで二人して議論→長考→議論→長考・・・の繰り返し。

ぴかりんは灰になった。

考えて考えて考えて、手元の材料から新たな材料をひねり出す。こちらはせいぜい30分でもう燃料が切れて集中力がなくなるのに対して、後輩はさすが鍛え方が違って5時間たってもケロッとしています。頭の基礎体力からして全然話になりません。普段の環境がヌルすぎる。

おかげで話がかなり進みました。ありがとうございました。
おけげで今日の頭はもうダメです。ありがとうございました。
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