Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

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ハンセン病を正しく理解しよう!

2024年10月31日 | 機能性神経障害
ハンセン病に関するミニレクチャーを行いました.ハンセン病は,主に皮膚と末梢神経に影響を及ぼす抗酸菌感染症です.1873年,ノルウェーの医師Armauer Hansenにより原因菌Mycobacterium lepraeが発見されました.

ハンセン病の日本での新規発症は極めて稀ですが,ハンセン病の流行が依然として続いている地域で感染した在日外国人の方々の発症は生じています.今回,診療の機会がありましたので,この病気の歴史を若い先生方や医学生に伝えようと思いスライドを作りました.具体的には,我が国でかつて「癩・らい(=病気でただれるの意)」という差別的ニュアンスを含む病名で呼ばれていたこと,さらに隔離政策が行われたことで患者さんが偏見や差別に苦しんだこと,その偏見や差別はいまなお根強く残っており,社会的支援が必要とされていることを伝えたいと思いました.私は北條民雄(1914-1937)の自身の体験に基づく短編小説「いのちの初夜」を読んでこの歴史を学びました.

YouTubeを検索しても,ハンセン病の歴史と現状に関する動画も複数,見ることができます.以下より講義で使用したスライドをご覧いただけます.
https://www.docswell.com/s/8003883581/ZN1JDV-2024-10-31-132126

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