Stroke誌にびっくりする写真が掲載されていました.84歳の中国人男性が魚の骨を誤って飲み込み,喉の不快感と血痰にて受診.CTアンギオグラフィーによってC4椎骨の上縁に3.0 cmの高密度線状物体(=魚の骨)が確認され,その骨がなんと左椎骨動脈を貫通していました(図A).また咽頭壁は腫脹していました.X線では左咽頭側および食道周囲に空気が検出されました.耳鼻咽喉科医と脳神経内科医がチームを作り,喉頭鏡を使用して咽頭から魚の骨を取り除くことができたそうです.しかし左椎骨動脈のV2セグメントからの造影剤の漏出が確認されたため(図B),止血のために被覆ステントが動脈に挿入され,出血は止まりました(図C).その後,患者は抗生物質治療を1週間受け,無事に退院しました.図Dは摘出された魚の骨です(大きいですが,何の魚か分かりませんでした).
それにしても「魚の骨が椎骨動脈を損傷しうるのか!」と驚いて,咽頭と椎骨動脈の位置関係をアトラスで確認しました.案外近いことを理解しました.魚の骨による椎骨動脈損傷の診断と治療の流れがよく分かる症例報告でした.
Wang J, e al. Vertebral Artery Rupture due to Ingestion of a Fish Bone. Stroke. 2024 Sep;55(9):e254-e255.(doi.org/10.1161/STROKEAHA.124.048326)
それにしても「魚の骨が椎骨動脈を損傷しうるのか!」と驚いて,咽頭と椎骨動脈の位置関係をアトラスで確認しました.案外近いことを理解しました.魚の骨による椎骨動脈損傷の診断と治療の流れがよく分かる症例報告でした.
Wang J, e al. Vertebral Artery Rupture due to Ingestion of a Fish Bone. Stroke. 2024 Sep;55(9):e254-e255.(doi.org/10.1161/STROKEAHA.124.048326)