大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0698 関口鉋の削り その3

2019-04-04 20:29:17 | Weblog
この鉋削るとゴリゴリした感触が有り、削った肌が何となく滑らかで無い様だ。これは切れない駄目な鉋だなと思っていた。 しかしもう一度良く刃先を見ると、やはり上手く研げて無い。 裏を見ると綺麗に見えるが 錆跡が取れてもまだ何となく所々点の様な凹みが有る。 これが上手く研げ落とせて無い。 切れない原因は此処に有る様だ。 そこで#3000の砥石で裏を研ぎ直していで滑らかにした。 その上で裏研ぎ専用の砥石で更に研ぎ直し仕上げた。 これで鎬面も中砥から研ぎ直したが、これでもまだ1カ所欠けが有る様だ。 研げている様で案外研げて無い様だ。 これでやっと少し滑らかに削れる様になった。 以前のゴリゴリした感触は無い。 駄目鉋と決めつけず 色々試行する事で何とかこの鉋の名誉を挽回できた。 他にも削りの感触が良くない物が有り やはり上手く研げて無いのだろう。  結局結論から言えば 駄目な鉋でどうにもならないと言う物は殆ど無いと言う事だ。  切れないと思ったら 自分のやり方のどこかに問題が隠れていると言う事だ。  

この鉋のその後について書いて見ようか。 更に研ぎ直している。 だが削り屑は割れて出て来る。 よく見ると小さな欠けが有る様だ。 刃先を研ぎ直して行くと 以前無かったピンホールの様な所に当たる事が有る様だ。 これが原因らしい。 これを解消するには 裏出し裏押しも行いながら、更に研ぎ進める必要が有りそうだ。 この細かい穴は錆の跡なんだろうが、何処まで研ぎ進めば解消されるのか良く判らない。 上手く簡単に裏錆が研ぎ落せる鉋も有るが、グラインダーで刃先を削り落とさないと駄目な鉋も有る。 これが中古骨董市鉋の問題点だろう。 手間が掛かる割りに完全復活とはなり難い様に思う。

  
コメント
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