先日から引き続いて読んでいる中田喜直さんの評伝『夏が来れば想い出す』の中に、代表曲『雪の降る街を』が作られた当時の状況が書かれていました。
Wikipediaにも紹介されているように、1951年のNHKのラジオ・ドラマ「えり子とともに」のある回の脚本が少し短くて、最後のシーンでその時間を埋めるために、1番だけの歌詞が作家の内村直也さんにより書かれたものに、前任者に替わり音楽担当になったばかりの中田喜直さんが、わずか30分程でメロディーを付けたもののようです。
その評判が良くて改めて2、3番の歌詞が追加され、シャンソン歌手の高英男さんでレコード化すると大ヒットしたということで、今も僕らの冬を温かく彩ってくれています。
最近はサウンド重視ということからか、詞先(しせん)という歌詞に後から曲を付ける方法は流行らないようですが、僕的には1番だけを作って貰った歌詞に作曲して、後からそのメロディーをイメージした歌詞を完成させて貰うやり方は、作詞家とコラボレーションで歌を作る時にもっと採用しても良いように想います。
それにしても名曲は短い時間で作られたものが多いです。僕らのようにあれこれ捻くり回して作っているようでは‥‥。
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