博物館・三浦半島活断層調査会の先生方による案内で、西海岸は立石~久留和海岸~子産石バス停までの解説。
立石の凝灰岩(降り積もった火山灰の凝固)。
「割ったばかりの内部は濃い緑色をしていますが時間が経つと酸化(風化)され褐色になります。立石公園付近では凝灰岩が三浦群逗子層の泥岩と不整合で接する様相を見ることが出来ます。
X線回析分析を行うと一次鉱物として斜長石と石英、単斜輝石、変質してできた二次鉱物としてスクメタイトと方彿石などの沸石類が含まれていることがわかります。スクメタイトは火山ガラスが変質してできた鉱物です。
年代に関してのデータは得られていませんが小矢部の矢部層からはナノ化石が見つかっており、類似のものとして野比海岸や千葉の荒島からは1300~1400万年前の石灰質ナノ化石が見つかっています。立石の岩石も同じ年代という可能性があります」
「秋谷の葉山層群では凝灰岩砂岩の地層が見られます久留和漁港北の井戸石と呼ばれる岩場からは約1,800万年前を示す放散虫化石が見つかっています。」
放散虫化石については調査会の鈴木先生から写真と解説があり、二千数百万年前から1700万年前のものであるとのこと。
「子産石については地元では安産のお守りとされていることや、直径一メートルの子産石なども拝観。丸い石の正体は他より硬く固まったコンクリーション(ノジュール)と呼ばれるもので、ほかにも様々な形態があることが知られています。これらは一般には地下水の化学成分が化石や砂粒などを核として地層の中に濃集して作られるとされています。」
等々の説明を受けた昨日のジオツアー、快晴の好天、雪をかぶった富士山がくっきり見えて、さすが景勝の地とされる所以。(カメラを忘れてしまい残念…)
柴田先生、鈴木先生、調査会の方々、ありがとうございました。
『媚薬』
石化した上着が台座の上に鎮座している。布地が石化するなどということはあり得ない質的変換であり、精神界のあり得ない空想・イメージである。
背景のベタは年代時空の不明という約束事項であり、彩色の朱赤は、熱く心惹かれる沸き立つ感情を示唆している。
《人類という古の祖先の着衣ではないだろうか?》
進化しているであろう遠い未来の人類はすでにそうした呼称ではないかもしれないし、こうした着衣は《謎》と化しているに違いない。
超未来人たちは、DNAの根源・原初に思いを馳せる。遠く時代を隔てた遺物の痕跡を推理する。
これを The Love Potion(媚薬/愛の一服)と呼ばずしてなんとしよう。
遠い過去、原初への愛、恋い焦がれる奇跡の遺物発見、ほんの少しの痕跡からの復元かもしれない。
マグリットは地球の今日までを遠い過去として一括りにするような遠い未来に思いを馳せ、夢想しほくそ笑んでいる。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)
扉の内側に、また変なことが書いてありました。
「鉄砲と弾丸をこゝへ置いてください。」
見るとすぐ横に黒い台がありました。
☆比べて代(他のものに換える)。
即ち、片(二つに分けたものの一方)の緒(いとぐち)を偏(もれなく)徹(貫き通す)方(神仏の教え)の談(はなし)の要(かなめ)に致(行き着かせる)。
現れる往(人が死ぬこと、その後)を告げることが題(テーマ)である。
自分たちだってこの試練をわたしたちよりりっぱに乗りきることはできなかったろうということは、百も承知していました。しかし、それだけにいっそう、わたしたちときっぱり縁を切ることが必要だったのです。
☆自分たちだって成功しなかっただろうし、推論することもできなかったでしょう。ただ差し当たり、終結は決定的だということは分かっていました。