続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『耕耘部の時計』⑦

2018-08-22 07:33:10 | 宮沢賢治

 農夫長はうなづきました。
「さうか。ちょうどいゝ所だつt。昨夜はどこへ泊った。」
「事務所へ泊りました。」


☆悩みは普く懲(過ちを繰り返さないようにこらしめること)である。
 兆しを託(頼りにして任せる)諸(もろもろ)の策(計画)也。
 博(大きく広がる)字の謀(図りごと)の諸(もろもろ)を吐く。


🈞マグリット『透視』

2018-08-22 06:56:12 | 美術ノート

    『透視』

 目に見えないものを見抜く神秘的な力・・・。通常は何かに遮蔽され隠されたものを当てる能力を言う。そのプロセス結果に至っては超神秘的であって、条理を外している。
 しかし、この画空間そのものが常態ではない。
 画家の持つパレットが水平に近いとしたら、卵の乗った面は明らかに傾いでおり、落下を免れないし、キャンバスは浮いており、しかも前に倒れるしかないという状態である。
 動き出さざるを得ない条件の配置を、あたかも平静を装い静止させている。
 この微妙な違和感は、画家のじっと凝視する眼差しによって消失してしまう空気感を醸し出している。

 卵が鳥になるというのは、普通の生活の中でデータ化されている。常識であり、観念化されたサイクル(循環)を誰も疑わない。
 卵を見て卵を描かず、鳥を描くというのはイメージの飛躍にすぎず、時空の否定である。

 しかし、経験上のデータの集積というものは、時に混乱を引き起こす。
 卵を見て鳥を描くのは、そのプロセスを知っているからであり、根拠のない透視というものへの不審でもある。

 受け入れがたい不条理な光景は物理的にはあり得ないが、精神界においてはあらゆる奇跡も許されている。


(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)


『小岩井農場』85

2018-08-22 06:43:48 | 宮沢賢治

    (こやし入れdのすか
     堆肥ど過燐酸どすか)
    (あんさうす)
    (ずいぶん気持ちのいゝ処だもな)
    (ふう)


☆新しい他意は秘(人に見せないように隠して)化(教え導くこと)である。
 倫(人の行うべき道)を、太陽を基(根本)にして、自(わたくし)は書いている。


『城』3012。

2018-08-22 06:28:02 | カフカ覚書

彼は、それをいろんな方法でこころみたようだ。たとえば、そのひとつは、あの助平たらしい秋波によってきみを誘惑しようとしたことだね。もうひとつ例をあげると、これは橋屋のお内儀が尻押ししたのだが、ぼくが不誠実で裏切り者だというでたらめを捏造したことだ。


☆彼はそれを異なる方法で試したようだった。たとえばその一つは切なげな眼差しで誘おうとした。異なる先祖は後押ししたのだが、不忠(反逆)だという作り話をした。