続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

若林奮1-1-10『泳ぐ犬』

2019-10-08 07:09:40 | 美術ノート

   1-1-10『泳ぐ犬』

 わたくしと犬は向かい合っている。
 こちらへ向かう犬、水面から出ている顔、身体は水の中の隠れている。つまり異なる相に在る。
 浮力はあるが、地上よりはるかに圧がある。犬かきというが、手はこぶし状だから水を押しのけるパワーは少なく大変なエネルギーが必要である。アヒルの泳ぎに似て、平然とした面持であるが内実は激しくエネルギーを消費している。

 このまま果てれば《死》さえ襲う状況である。
 絶対に前へ進まなければならない状況、時は待たない。

 一見、何事もない光景に隠れた必死。(ねばならないこと)を必至の条件として泳いでいる。懸命さは伝わらない(平静に見える)が、命がけである。

 こちらへ向かう泳ぐ犬、自身に重なる、作家自身の心象ではないか。


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館


『忘れえぬ人々』9.

2019-10-08 06:38:55 | 国木田独歩

客は肩を聳かして一寸と顔をしかめたが、忽ち口の辺に微笑をもらして、


☆却(予期に反して)の件(ことがら)が逸(かくれている)。
 駿(すばやく)元(根本)を滑(よどみなく)考える。
 片(二つに分けたものの一方)は備(あらかじめ用意してある)章である。


『城』3278。

2019-10-08 06:28:36 | カフカ覚書

いずれにしても、いったん分配したものをまたとりかえさなくてはならないようなこともった。こういうときは、車をあともどりさせて、ドアの隙間から書類を返してもらう交渉をするのである。


☆いずれにせよ、たくさんの配慮で、多くのことを動かさねばならず、小さな秤(平等)をもどして話し合わねばならない。