重量のある不明な(説明の困難な)ものが、床面から浮上している。
この物は何か?信じがたいほど驚異のエネルギーを潜めている物体。
超現実の域であり、むしろ架空にさえ見える。
疑惑の対象…全容を把握することができない機密の含有。しかし、明らかに人(人類)の仕事(英知の結晶とも言える)であることは間違いない。
データの集積・成果・発見が人類を脅かすかもしれない未来の予感。
相手を攻撃するような武器を超越した兵器は、ボタン一つ、押したり引いたりの作動一つで世界を変え得る破壊の威力を孕んでいる。
この物はおとなしく静かで何ら攻撃力の欠片も持っていない(ように見える)。しかし、この重さを以て地上から離れている(浮いている)、この事実は想像に絶する威力(エネルギー)を予感させるものである。(もちろん作品にはそう見える仕掛けがあるのだけれど)
写真は『若林奮 飛葉と振動展』図録より 神奈川県立近代美術館