続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

若林奮 1-4-2『LIVRE OBJET後からの試作Ⅰ』②

2019-10-25 06:49:58 | 美術ノート

 重量のある不明な(説明の困難な)ものが、床面から浮上している。
 この物は何か?信じがたいほど驚異のエネルギーを潜めている物体。

 超現実の域であり、むしろ架空にさえ見える。
 疑惑の対象…全容を把握することができない機密の含有。しかし、明らかに人(人類)の仕事(英知の結晶とも言える)であることは間違いない。
 
 データの集積・成果・発見が人類を脅かすかもしれない未来の予感。
 相手を攻撃するような武器を超越した兵器は、ボタン一つ、押したり引いたりの作動一つで世界を変え得る破壊の威力を孕んでいる。

 この物はおとなしく静かで何ら攻撃力の欠片も持っていない(ように見える)。しかし、この重さを以て地上から離れている(浮いている)、この事実は想像に絶する威力(エネルギー)を予感させるものである。(もちろん作品にはそう見える仕掛けがあるのだけれど)


 写真は『若林奮 飛葉と振動展』図録より 神奈川県立近代美術館

 


『忘れえぬ人々』20.

2019-10-25 06:31:46 | 国木田独歩

「六番さんのお浴湯がすんだら七番のお客さんをご案内申しな!」
 膝の猫が喫驚して飛下りた。


☆録(書き記す)番(組み合わせ)を欲(求める)。
 套(おおわれた)死地を半(二つに分けた一方)に書く。
 語(言葉)で案(考え)代(他のものに換えるのは)新しい。
 質(内容)は、平(平等)であり、吉(良いこと)である。
 教(神仏のおしえ)の秘(奥深くてはかり知れない)化(教え導くこと)がある。


『城』3289。

2019-10-25 06:19:53 | カフカ覚書

けれども、これでさえも、書類を返しほしいといくら頼んでも返事すらしてもらえない場合にくらべたら、まだしもましであった。こういうときは、閉ざされたドアのまえにつっ立ったまま、懇願したり、哀願したり、表を引合いにだしたり、法規を楯にとったりするのだが、どれも成功しない。部屋のなかは梨のつぶてである。許可なしに部屋にはいる権利は従僕にはないらしい。


☆けれども、死は比較的単純だった。従僕もまた返却を願ったが返事はなかった。閉ざされた企画の状態に、懇願したり表(リスト)を引き合いに出したりしたが、指令はすべて無益で、許可のないテーマ(主題)はあきらかに正当性を欠いていた。