続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『小岩井農場』57

2018-07-12 06:41:07 | 宮沢賢治

  あんまり長い尾をひいてうららかに過ぎれば
  もう一匹が飛びおりる
  山鳥ではない
   (山鳥ですか? 山で? 夏に?)
  あるくのははやい 流れてゐる


☆調べると、備(あらかじめ用意した)化(形、性質を変えて別のものになる)が逸(隠れている)。
 匹(一対を為すこと)を秘(隠している)。
 算(見当をつけ)調べる。
 惨(いたましく思う)懲(過ちを繰り返さないようにこらしめるように)太陽の化(教え導くこと)を留めている。


『城』2984。

2018-07-12 06:31:37 | カフカ覚書

おまけに、ソーセージの皮まで皿のうえに忘れてあったし、ぶどう酒も四分の三ほどからになっていた。しかし、Kは、なにも文句を言わないで、がつがつと食いはじめた。


☆それどころか、それがわからないように荒地は忘れられていたし、間抜けな三つの代理人は空疎だった。しかし、Kは何も言わず確かなきちんとしたエッセイを作りはじめていた。


🈞マグリット『本来の意味」②

2018-07-11 07:01:15 | 美術ノート

 『ことばの用法』から『本来の意味』へ移行したものと思われる。
 Corps de femme この言葉がキーワードであって言うに言えない究極の秘め事、心の奥底に留まり続けている慟哭の根源なのではないか…。

 『新聞を読む男』が父親への追悼なら『本来の意味』は母親への追悼と考えられる。
 画面いっぱいに引かれた✖印は「絶対にあってはいけないこと」という叫びである。
「お母さん、何故?」
 封印された過去の惨事に具体的な景はなく、空(あるいは水)の青と川底の深淵たる深い緑、レンガは河岸かもしれない。そして白い領域は潔白(あるいは虚無)を証明するようであり、そこに書かれた文字は〈女のような死体〉という意味ではないか。

 哀悼の意を込めた Corps de femme 考えても考えても許せない、絶対に許せない…断ち切ることのできない母への想いは、否定的な胸の高揚で閉じられる。
 こう描くより他なかった、マグリット個人の内なる母への問いであり答えである。


(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)


『小岩井農場』56

2018-07-11 06:43:05 | 宮沢賢治

  それから眼をまたあげるなら
  灰いろなもの走るもの蛇に似たもの 雉子だ
  亜鉛鍍金の雉子なのだ


☆含む皆(すべて)を捜(求める)のは、邪(正しくない)。
 字を質(問いただし)詞(言葉)の亜(二番目)を演(押し広めると)、途(みちすじ)がある。
 混(一緒にした)質(内容)の詞(言葉)である。


「青い槍の葉」②

2018-07-10 07:25:36 | 宮沢賢治

  黄金の幻燈 草の青
  気圏日本のひるまの底の
  泥にならべるくさの列
    (ゆれるゆれるやなぎはゆれる)
  雲はくるくる日は銀の盤


☆記に兼ねた化(形、性質を変えて別のものにし)翻(形を変えて作る)体(ありさま)に泥(こだわる)。
 裂(バラバラに離し)云(物を言う)。
 化(形、性質を変えて別のものになる)を吟(声に出して歌い)番(かわるがわる行う)。


🈞マグリット『本来の意味』

2018-07-10 06:58:58 | 美術ノート

   『本来の意味』

 黒枠、黒く太く引かれた✖…。
 四分割の中の白のパーツに(Corps de femme)という文字が記されている。
 意味=文字の印象がある。しかし、ここでは全体から受けるものを第一義に考えるべきで、その印象はひどく暗いダメージがある。

 ✖は四分割の画面を構成しているが、当然すべてを打ち消す否定、大いなる否定として答えている。
 煉瓦/暗澹/青空/文字・・・Corps de femme とは何だろう、corpseは英語では(人間の)死体である。女のように見える死体だろうか。

 青い水~煉瓦(河岸)~暗澹(深い水の底)~女の死体・・・。

 本来の意味とは、画から受ける漠然とした印象ではなく、きわめて個人的な《母への追悼》ではないか、そう思う。
 慟哭である。


(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)


『小岩井農場』55

2018-07-10 06:53:25 | 宮沢賢治

  そのまばゆい明暗のなかで
  ひばりはしきりに啼いてゐる
     (雲の讃歌と日の軋り)


☆冥(死後の世界)の杏(考え)の体(ありさま)を運(めぐらせている)。
 太陽の化(教え導くこと)の実(中身/内容)を圧(押している)。


『城』2982。

2018-07-10 06:19:09 | カフカ覚書

フリーダも、そう言われてほっとしたらしく、うなずくなり、食べ物をとりに走っていった。しかし、Kが調理場に通じているとおもった廊下ではなく、わきにある、二、三段低い廊下を走っていった。


☆頼みが明らかに軽くなり、取りに走っていった。察するところ調理場は遠くなく、二、三段下りたところだった。