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ロシア原油生産停滞、相場押し上げ要因か-学校で教えてくれない経済学

2005-06-06 09:05:44 | 経済学
 WSJ紙(電子版)(6/3付)によれば、ロシア政府の石油メーカー
締め付け強化が、ロシアの石油生産に停滞感を生み出しており、
このことが、原油の國際相場の先高観をあおる材料に使われそうだと
報じている。

 同紙によれば、ロシアは1999年以降、原油生産を50%
増やし、世界の原油市場最大の供給国となった。

 2000年以降、ロシア原油の日量270万バレルの増加が、
その間日量590万バレル増えた世界の原油需要を蔭で
支えた。

 もし、ロシア原油の新たな増加がなければ、中国需要の
爆発的増加を吸収できず、原油相場は天井知らずに
暴騰したであろうと見られている。

 原油先物相場が55ドル台で高値を維持している背景に、
ロシア原油の生産ピッチが鈍化する結果、輸出市場への
供給にブレーキがかかるとの見方がある。

 ロシア最大の石油メーカー、ユコス社をプーチン政権が
解体したことが大きく影響している。ロシア政府は解体のあと
政府系のロスエフチ社が買収し、政府のコントロール下に置いた。

 ロシア財政は石油メーカーからの税収から90%依存していると
伝えられる。プーチン政権が比較的落ちついて見えるのも
原油様様であることがよくわかる。

 ロシア政府は、鉱物資源生産税、原油輸出税、石油製品輸出税、
利潤税、石油安定化基金に加え、原油相場が値上がりすれば、
値上り分で得た利益をそのまま、企業から徴収する、超過利潤税の導入も
検討していると伝えられる。

 原油メーカーから搾り取れるだけ搾り取ればいいいというのだろうか。

当然のことながらメーカーの設備投資意欲を萎えさせる弊害も大きいだろう。

 WSJ電子版によれば、ロシア第4位のメーカー、
スルクトネフチエカス(OAO Surguteftegaz)社の
CEO,Vladimir Bogdaov氏は、「ロシアの石油メーカーが
新油田の開発に十分な投資が出来なければ、この先
5年から10年、ロシア原油の生産は停滞を続けるだろう。」
と警告している。

 日本という国は、原油相場の先行きについて国民的に見て
関心が極めて低い不思議な国である。

 日本の石油の海外依存率は、99.7%である。その内
中東原油依存率が100%近いことは、いかにも異常である。

 政治家もマスコミも多くの国民も含めて万事に、
他人事ですまそうとする人が昨今特に増えてきたようだ。

 地震でもそうだ。ライブドアでもそうだ。その時だけ騒いで
あとケロリと忘れる。尼崎でのJR脱線事故でもおそらくそうだろう。

 一番身近で、一番大切なはずの自分の健康についてさえ
他人事であるひとが多い。

 ロシア原油生産停滞、相場押し上げ要因か。

 日本には息の長いエネルギー政策が不可欠であることを
子供のころから家庭でも学校でも口酢っぱく教えこまないと
いけないのではなかろうか。(了)

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