注目の米FOMC(公開市場委員会)で、6月25日、年2.0%据え置きを発表した。昨年8月にサブプライム問題に端を発し利下げをはじめ、連続7回下げていたが、今回初めて止まった。
付帯された声明文は、「景気に対する下振れリスクは残るが、一部に緩和が見られる。その一方で、インフレの上振れリスクとインフレ期待が高まっている」と現在置かれている米国の金融の舵取りを任されているバーナンキFRB議長の苦しい胸の内を示した。
NY株式市場は、2.0%金利据え置きは折り込み済みであったが、買い優勢の流れで取引が始まり、発表後、一時、前日比117ドル上げる場面もあったが、風船がしぼむように急速に値を下げ、結局、前日比4ドル高、11,811ドルで取引を終了した。
今朝のWSJ紙によれば、「FRBの今回の発表は、マーケットの予測どおりの結果だったが、マーケットが必要としている大きく踏み出す力を欠いていた。我々を奮い立たせるものはなにもなかった」とCantor Fitzgeraldストラテジスト、MarcPado氏のコメントを紹介している。
NY外国為替市場は、FOMCの発表を受けて、ドルは、対ユーロでは売られ、1ユーロ=1.5572ドルから1.5636ドルへ値を下げ、対円では買われ、1ドル=107.79円から同108.05へ小幅値上がりした。
米FOMCの決定は為替相場にも折り込まれていたが、ECB(欧州中央銀行)のトリシエ総裁が、「インフレの上振れリスクの高まりが、賃上げスパイラルの引き金になりつつある」と発言、次回の会合で、年4.0%から4.25%への利上げを示唆したとマーケットが受け止めたことが影響した。
NY原油先物市場では、EIA(米エネルギー情報局)が石油在庫が6週間連続で下げた後増加したとの発表を受けて、WTI(軽質油)は、バレル前日比2.45ドル下げ134.55ドルで取引された。北海ブレンド〈重質油〉は、2.13ドル下げ、134.33ドルで取引された。
今朝のWSJ紙は、「FOMCの表現は極めてあいまいだ。」と一部アナリストの言葉を引用し、在庫増のレポートに反応したと紹介している。ドルの対ユーロでの値下がりは原油にとっては買い材料だが、景気の下振れリスクに触れたことは需要の先々での減少を示唆している。
日本はどうか。ウナギ偽装で口止め料1000万払ったというニュースが読売新聞朝刊のトップを飾っている。タクシー接待17省1402人という話も出ている。これが日本の全てを表しているわけではないだろうが、どうしてこうも日本と言う国は情けない国になり下がってしまったのであろうか。
米国の金融政策も、NYダウも原油相場も、考えてみれば、関心のない人にはどうでもいい話であろう。米国の金利政策が日本の経済にも確実に影響する。原油の動向は、ガソリンの値上がりに即跳ね返る。
金利で言えば相変わらずゼロ金利同然で銀行や郵便局の預貯金が増え続けているというではないか。運転手の居ないトラックに身を任せ、リーダー不在の国民は不幸である。〈了〉
付帯された声明文は、「景気に対する下振れリスクは残るが、一部に緩和が見られる。その一方で、インフレの上振れリスクとインフレ期待が高まっている」と現在置かれている米国の金融の舵取りを任されているバーナンキFRB議長の苦しい胸の内を示した。
NY株式市場は、2.0%金利据え置きは折り込み済みであったが、買い優勢の流れで取引が始まり、発表後、一時、前日比117ドル上げる場面もあったが、風船がしぼむように急速に値を下げ、結局、前日比4ドル高、11,811ドルで取引を終了した。
今朝のWSJ紙によれば、「FRBの今回の発表は、マーケットの予測どおりの結果だったが、マーケットが必要としている大きく踏み出す力を欠いていた。我々を奮い立たせるものはなにもなかった」とCantor Fitzgeraldストラテジスト、MarcPado氏のコメントを紹介している。
NY外国為替市場は、FOMCの発表を受けて、ドルは、対ユーロでは売られ、1ユーロ=1.5572ドルから1.5636ドルへ値を下げ、対円では買われ、1ドル=107.79円から同108.05へ小幅値上がりした。
米FOMCの決定は為替相場にも折り込まれていたが、ECB(欧州中央銀行)のトリシエ総裁が、「インフレの上振れリスクの高まりが、賃上げスパイラルの引き金になりつつある」と発言、次回の会合で、年4.0%から4.25%への利上げを示唆したとマーケットが受け止めたことが影響した。
NY原油先物市場では、EIA(米エネルギー情報局)が石油在庫が6週間連続で下げた後増加したとの発表を受けて、WTI(軽質油)は、バレル前日比2.45ドル下げ134.55ドルで取引された。北海ブレンド〈重質油〉は、2.13ドル下げ、134.33ドルで取引された。
今朝のWSJ紙は、「FOMCの表現は極めてあいまいだ。」と一部アナリストの言葉を引用し、在庫増のレポートに反応したと紹介している。ドルの対ユーロでの値下がりは原油にとっては買い材料だが、景気の下振れリスクに触れたことは需要の先々での減少を示唆している。
日本はどうか。ウナギ偽装で口止め料1000万払ったというニュースが読売新聞朝刊のトップを飾っている。タクシー接待17省1402人という話も出ている。これが日本の全てを表しているわけではないだろうが、どうしてこうも日本と言う国は情けない国になり下がってしまったのであろうか。
米国の金融政策も、NYダウも原油相場も、考えてみれば、関心のない人にはどうでもいい話であろう。米国の金利政策が日本の経済にも確実に影響する。原油の動向は、ガソリンの値上がりに即跳ね返る。
金利で言えば相変わらずゼロ金利同然で銀行や郵便局の預貯金が増え続けているというではないか。運転手の居ないトラックに身を任せ、リーダー不在の国民は不幸である。〈了〉