コンロンカ
江嵜企画代表・Ken
神戸三宮に出ると画材店ルナに顔を出し、ついでにフラワショップ潤に立ち寄る。この日は夕方近かったせいもありほとんどの花が出はらったあとだった。
がらんとした店の棚に鉢植えで残っていたのが本日のコロンカという花だった。はじめて聞く名だったのでメモして帰った。最近は一度聞いただけでは頭に残らなくなった。その程度がひどい。加齢は確実に進んでいることを否応なしに実感させられる。
買ってしばらく自宅のテーブルの上に置いていた。だんだんと芽が伸び葉をのばす。直径1センチあるかないかのまるでヒトデのように黄色のかわいい花をつけている。
ヤフーのブログでコンロンカを引き出したら次のように出ていた。萼苞が白色、花は黄色い筒状、中国南部原産とあった。白く見えるのが葉ではく,萼片〈がくへん)の一枚が大きくなったものとあった。
学名はMussaenda Parviforaという。コンロンカ属は、アフリカ、インドなどの熱帯に約200種ある。この「パラウイフロラ」は、種子島から台湾にかけて分布しているとあった。
漢字で崑崙花と書く。崑崙を広辞苑でひくと、中国古代の伝説・神話を根拠とした西方にある想像上の高山とあった。コンロンと聞くと、チベット・新疆ウイグル自治区を東西に走る崑崙山脈のことをまず思い浮かべる。
この花は棚に残って描いてくれと待っていてくれたのかもしれない。
いつものように色鉛筆で彩色し、筆先に水をつけてならして仕上げた。花はいつかは枯れる。描き残しておけば出来ぶりはさておき花も喜んでくれるにちがいないと自画自賛している次第である。(了)