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バイアメリカンの動きは要注意である(学校で教えてくれない経済学)

2009-02-04 13:42:27 | 経済学
今朝のNHK・BS「おはよう世界」でオバマ米政権が議会に提出した景気対策法案にバイアメリカン条項が盛り込まれていることに対して各国から批判が相次いでいると報じていた。
 バイ・アメリカンとは文字通りアメリカ製の品物を買えという意味である。詳細不明だが米景気刺激策の目玉のひとつである公共事業に米国製の鉄・鉄鋼製品使用を義務付けて
いる。日本政府も鉄・鉄鋼製品にとどまらず他の製品に波及する怖れがあるとして米国政府に懸念を表明したと先の「おはよう世界」で紹介していた。
 オバマ政権は、クリントン国務長官がアジア訪問する予定だが最初の訪問国に日本を選んだと報じていた。どうすれば日本人が喜ぶかを計算した見え透いたやり方だが、日本政府がメロメロになって、ひたすらアメリカの言いなりにならないことを祈るのみである。
 先日、日高芳樹氏の講演を聞く機会があった。予算ゼロのアメリカが日本の個人預貯金をねらっている。アメリカに騙されないよう日本人として十分警戒しておく必要があると指摘していた。
 40年近い前の古い話だが、日米繊維交渉で日本はわずか輸入比率1%台でアメリカに輸入規制された苦い経験がある。当時次は自動車、鉄鋼と規制がその他品目に波及することが懸念され、日本の自動車業界は米国内で工場を建設し火の手が広がることを防いだ。
 オバマ氏が米大統領選で勝利した直後、自動車業界を救済すると表明した。繊維交渉では当時ニクソン候補が選挙戦で繊維輸入規制を選挙公約(密約)していた。オバマ大統領が自動車業界に対して密約していない保証はまったくないだろう。
 このあたりの話に日本人は実に弱い。オバマさんに限ってないだろうとオバマ、オバマと大合唱していると見事に裏切られる。「背に腹は代えられない」とよく言う。日本人はこ
とわざのことばのみに生きている。今アメリカは正にことわざを地で行く状態にある。
 先日の日高氏の講演でもアメリカ発の金融危機にもかかわらずアメリカ人は一切責任を感じていない。悪いことだとも思っていない。むしろ儲けるチャンスであるとさえ思っていると話していた。アメリカという国は良し悪し別にしてそういう国である。
 2月3日のNY株式市場は、自動車販売不振など悪材料はあるものの12月の米中古住宅成約指数が前年比6.3%増と予想外のデータが出たこと中国の景気刺激策を材料に銅はじめ商品相場が反発したことを好感して前日比141ドル高の8,078ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、ユーロ、英ポンドに対ドルで見直し買いが入った。ドルは対円では1ドル=89円台半ばで取引された。ドル売りの流れはドル札を上限なしで輪転機をまわし続ける限り底流として深く静かに進行するだろう。
 NY原油(WTI)相場はOPECの3.5%減産が確認されたことを材料に買われバレル70セント上げ40.78ドルでNY金先物は目先目標達成感から売られ892ドルで取引された。
 アメリカ人はじめ欧米人は古来マンモス相手に闘ってきた。草食動物の血が流れている日本人と基本的に異なる。首根っこを掻き切られると判断すれば猛進してくる。オバマ、オバマと浮かれているととんでもないことになるだろう。バイアメリカンは要注意だ。(了)

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