ギリシア財政赤字懸念がポルトガル、スペインにも波及、それがユーロの対ドル相場を8ケ月前の水準である1ユーロ=1.38ドルへ引き下げた。ユーロは対ドルのみならず対円でも3.8%値を下げ、1ユーロ=122.20円で取引されたと今朝のWSJ紙は報じた。
ユーロ急落が引き金となり、NYダウは瞬間的に1万ドルを割り、前日比2.6%、268ドル安、10,002ドルで取引を終了した。原油、金その他商品相場も急落、WTIはバレル3.84ドル安の73.14ドル、金相場はトロイオンス49ドル安、1,062ドルで取引を終了した。
欧州での金融不安は、ポルトガル国債が発行予定の5,000億ユーロが3,000億ユーロ(4億1,700万ドル)に留まったことが投資家の不安人気を刺激した。スペインは2010~12年の赤字見通しを欧州委員会に既に提出している。欧州全体への波及を恐れたようだ。
直近の米新規失業保険申請件数が予測を上回って増加したことが、今週金曜発表予定の1月の米雇用統計にも悪い信号を送ることになり、米国株の下げを加速した。ユーロ急落から欧州金融不安、それが世界界景気回復も遅らせるとの懸念を生んだとWSJ紙は書いた。
WSJ紙は、この日の株式市場をスタンピ―ド(stampede)現象の様相を呈していたと表現した。スタンピ―ドとは家畜が怯えて一斉にどっと逃げだすことを意味する。スペイン語のestampida (大きな物音)が語源である。人間も所詮、動物だということを教えてくれる。
NYダウ採用銘柄30種の内29銘柄が下げた。バンクオブアメリカ5%、マスターカード10.3%など、金融不安から金融株の下げが目立った。投資家の不安人気を示すボラティリティ指数は、人間のからだで言えば血圧のようなものであるが、一気に20.9%上昇した。
原油(WTI)、金相場の急落も不安心理から株価の大幅下げに引きずられた要素が強い。この日米商務省は米小売高が予想以上に増加したと発表した。好材料であったが狼狽した投資家心理には買い材料にならなかった。信頼関係がないと悪材料に敏感に反応する。
トヨタ問題は各国のメデイア揃い踏みで取り上げていた。今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介したフランステレビは、世界全体でトヨタの工場で32万人が働いているとした上で、品質のトヨタに加えて量的にも3年前、生産量でも世界トップに躍進した。品質と生産ともにトップの地位をトヨタが今後も保ち続けられるか疑問符が付いたと解説した。
一度信用を失うとゼロが加わることではなく、ゼロを掛けることを意味する。トヨタは世界シエアトップを目指してコスト削減のためエレクトロニクス化を進め過ぎたのではないかと世界のメディアは指摘した。ピラニアの餌にされることだけは避けて欲しい。(了)
ユーロ急落が引き金となり、NYダウは瞬間的に1万ドルを割り、前日比2.6%、268ドル安、10,002ドルで取引を終了した。原油、金その他商品相場も急落、WTIはバレル3.84ドル安の73.14ドル、金相場はトロイオンス49ドル安、1,062ドルで取引を終了した。
欧州での金融不安は、ポルトガル国債が発行予定の5,000億ユーロが3,000億ユーロ(4億1,700万ドル)に留まったことが投資家の不安人気を刺激した。スペインは2010~12年の赤字見通しを欧州委員会に既に提出している。欧州全体への波及を恐れたようだ。
直近の米新規失業保険申請件数が予測を上回って増加したことが、今週金曜発表予定の1月の米雇用統計にも悪い信号を送ることになり、米国株の下げを加速した。ユーロ急落から欧州金融不安、それが世界界景気回復も遅らせるとの懸念を生んだとWSJ紙は書いた。
WSJ紙は、この日の株式市場をスタンピ―ド(stampede)現象の様相を呈していたと表現した。スタンピ―ドとは家畜が怯えて一斉にどっと逃げだすことを意味する。スペイン語のestampida (大きな物音)が語源である。人間も所詮、動物だということを教えてくれる。
NYダウ採用銘柄30種の内29銘柄が下げた。バンクオブアメリカ5%、マスターカード10.3%など、金融不安から金融株の下げが目立った。投資家の不安人気を示すボラティリティ指数は、人間のからだで言えば血圧のようなものであるが、一気に20.9%上昇した。
原油(WTI)、金相場の急落も不安心理から株価の大幅下げに引きずられた要素が強い。この日米商務省は米小売高が予想以上に増加したと発表した。好材料であったが狼狽した投資家心理には買い材料にならなかった。信頼関係がないと悪材料に敏感に反応する。
トヨタ問題は各国のメデイア揃い踏みで取り上げていた。今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介したフランステレビは、世界全体でトヨタの工場で32万人が働いているとした上で、品質のトヨタに加えて量的にも3年前、生産量でも世界トップに躍進した。品質と生産ともにトップの地位をトヨタが今後も保ち続けられるか疑問符が付いたと解説した。
一度信用を失うとゼロが加わることではなく、ゼロを掛けることを意味する。トヨタは世界シエアトップを目指してコスト削減のためエレクトロニクス化を進め過ぎたのではないかと世界のメディアは指摘した。ピラニアの餌にされることだけは避けて欲しい。(了)