ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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バ―ナンキ証言発言好感、NYダウ91ドル高、原油WTIバレル80ドル(学校で教えてくれない経済学)

2010-02-25 10:54:55 | 経済学
24日付けのWSJ紙は、低金利継続をコミットしたバ―ナンキ議会証言が、米商務省が発表した1月の米新築住宅販売前月比11%減の悪材料を飲み込み、NYダウは、2日間で下げた120ドルの内91ドル取り戻し、10,374ドルで取引を終了したと伝えた。原油相場反発を受けてエクソン、シエブロン株が上げ、ダウ平均押し上げを助けたと書いていた。

今朝のCNBCテレビを見ていると、バ―ナンキ証言後、Easy Money(金余り)ということばが飛び交っていた。豊田社長の議会証言については、Apologise,Apologize,Apologize (謝罪、謝罪、謝罪)一点張りだったと皮肉をこめてコメンテーターが繰り返し口にしていた。

NY原油(WTI)先物相場も「イ―ジ―・マネー」に素直に反応した。前日比バレル1.14ドル、1.5%高、80ドルへ押し上げた。原油供給は増加したが、ガソリン在庫は減ったと悪材料は無視したとWSJ紙は説明していた。

NY外国為替市場では、バ―ナンキ発言を受けて、ドルが対ユーロ、対円ともに売られた。1ユーロ=1.36ドル、1ドル=89円台へ値下りした。バ―ナンキ米FRB議長は金利を低位に維持する一方で、低金利は債券相場を下げるリスクがあると指摘したが、マーケットは素直にドル売りで応じた。

今回のトヨタ問題はApologise(アポロジャイズ)すれば済む問題でないと思うが、24日のトヨタ株は2.78ドル、2.9%高、74.33ドルで取引された。ただ、肉食のアメリカ人に一端、傷口を見せると彼らはしつこく傷を攻め立ててくる。トヨタをピラニアに食わせておいてその間に川を渡ろうとするGMはじめその他の自動車メーカーが控えており油断できまい。

原油は上げたが、24日のNY金先物相場は、「イージー・マネー」に反応せずオンス6.20下げ1,096.50ドルで取引された。需要の50%が自動車用のプラチナも金相場安に引きずられて下げオンス1,507ドルで取引された。

金相場のこの日の値下がりは、IMFが191トンの金塊をオープンマーケットで売却すると発表したことが影響したと今朝のWSJ紙は解説していた。本来、ドルが下がれば金は買いだが、IMFの金売却はどうしても相場の重しとなるのであろう。

1月の米新築住宅販売が予測の3.8%増に対して前月比11.2%の大幅減は、調査データの母数が少ないからぶれ易い。昨年対比6%減にとどまったと建設業者は楽観しているとWSJ紙は書いていた。バ―ナンキは「低金利継続」の薬の効き目を熟知しているのであろう。

薬には必ず副作用が伴う。ゼロ金利は特に劇薬だ。目先の弥縫策で墓穴を掘るだろう。(了)

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トヨタの教訓:アナリスト全員が嫌う時に買え(学校で教えてくれない経済学)

2010-02-25 08:21:02 | 経済学
「トヨタの失敗は何を投資家に教えるか?」と題して、23日のWSJ紙にBrettArends記者は「特に一般投資家にとって多くの教訓を含んでいる。さらに言えばそれは車となんの関係もない。」と書いていた。ただ、トヨタ株は24日、74.33ドルへ2.9%値上がりした。

記事の要点を紹介する。「ここ1ケ月の動きが我々に教えたことは、ウオールストリートやアナリストの意見は過大に信用すべきでないことである。彼ら全員の意見が一致している時でもか?意見が同じ時はなおさら信用すべきでない」と書いていた。

「1ケ月前までは、トヨタはいくらチアリ―ダ―が旗を振っても、アナリストにフォローされない企業だった。ハイブリッド車プリウスは、2008年のエネルギー危機後、車を注文しても数ケ月待たねばならなかった。トヨタはデザイン、製造、販売全てについて羨望の的であった。ライバルメーカーの物差しに使われていた。」

「東京も含めてトヨタ株担当アナリストは18人いる。1月中旬までは、16人が「アウトパフォーム」もしくは「バイ」で、一人だけが「アンダーパフォーム」だった。これはあくまで極端な人間である。トヨタは米国内の600万台を含め世界で800万台強のリコーを実施すると発表した。トヨタ・ブランドの信用は崩壊した。」

「トヨタはぺダルの欠陥を予見していたのか?いつそれを知ったのか?いつ議会に報告したのか?いつ公表したのか?」と22日の米議会公聴会で厳しく追及されていた。豊田章男社長が23日証言する。WSJ紙に送った記事の中でも今回の事件について謝罪している。」

「トヨタ株は11月19日の91.97ドルから2月22日の71.44ドルへ値下りした。まだ割高である。配当利回りは1.6%である。しかし、11人のアナリストはなお「バイ」もしくは「アウトパフォーム」を維持している。2名だけが、「セル」もしくは「アンダーパフォーム」に下げた。アナリスト全員がhate(嫌う)ときが買いのタイミングである」と書いていた。

日経CNBCの番組に[Voice]というコーナーがある。たまたま見た画面にレディス・ホイットニ-女史(40)が喋っていた。彼女は金融危機前の2007 年にシティー株急落を予見した。その後の世界金融危機に見舞われ一躍有名になった金融アナリストである。

「米国における厳しい金融規制は不可避である。欧州の金融危機に対して、ドイツ国民がギリシャに怒りを感じている事と同じである。米国人はいま銀行に怒りを感じている。米銀行の業績の改善は当面見込めない。株価はさらに10~15%値下がりする。」と話していた。

耳の痛い話ほど遠ざけられる。耳障りな話を聞かせてくれる人こそ真の友人であろう。(了)

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