「宇宙人」が犯した過ちを後継者は繰り返さないでいただきたい（学校で教えてくれない経済学）

鳩山首相が辞意を表明したことについて、中国中央テレビ、ロシアＲＴＲ，香港ＡＴＶが報じる様子を、ＮＨK・ＢＳ［おはよう世界］が、伝えていた。中国は「普天間、民社離脱、政治とカネが原因だった。小沢氏も辞任した。」と伝えた。香港テレビは、最近の鳩山首相はファッションセンスも悪くなり、不人気だったと紹介していた。

２日付けのＷＳＪ紙は、「鳩山辞任で、日本の政治は戦後最も不安定になる」と、コラムニストのマイケル・オ―スリン氏の論評を掲載していた。「ほぼ２０年間、経済・政治のスタグネーション（不振）に耐えて来た日本国民は、信頼と夢を託した政治家からもっと多くを得てもいいはずだ」と日本国民に同情的言質で記事を結んでいた。

2日のＮＹ株式市場では、米国経済堅調を伝える4月の米中古住宅販売件数の増加、新規失業保険申請件数の減少、5月の米新車販売台数の予想を上回る増加データの発表を受けて、ほぼ全面高の展開となり、前日比225ドル高、10,249ドルで取引を終了した。

ＮＹ外国為替市場では、ユーロが対ドルでやや買い戻された。対円では1ユーロ＝112.98～02円、1ドル＝92.22~24円で取引された。ＭＨＫ・ＢＳ「おはよう世界」「経済情報」に出演した三菱ＵＦＪ大宮弘幸氏は「日本の政局が不安定化するとの見方から日本円が売られたようだ」と解説していた。

ドイツＺＤＦテレビは、ＥＵ委員会が、格付け会社3社（フィンチ、スタンダ―ド＆プアーズ、ムーディーズ）に対してより透明性を出させるために、尋問、制裁金を設けるなど監督強化案の検討をはじめたと伝えたと報道していた。ドイツ議会は既にヘッジファンドによるユーロ債のカラ売り禁止を決めている。

今朝の「おはよう世界」が紹介したブルームバーグニュ－スでは、「韓国で開かれるＧ２０のテーマは国際金融改革問題で決まった」とガイトナー米財務長官が語ったと特報で伝えていた。2日のＮＹ外国為替市場では、ユーロが落ち着いた動きだったが、欧州の金融不安の霧は全く晴れていない。

近着のニュ―ズウイーク日本版では「ユーロ急落も株価下落も各国政府の無為無策が原因だ」とジェフリー・ガーデン（エール大学経営大学院教授）が「国際的な協調行動計画がないまま歳出削減すれば世界の大半の地域が長期的なデフレに突入する。」と警告していた。

渓流釣りは渓相をいかに的確につかむかが決め手と昨日、知人からメールが届いた。渓相とは大局観ではないか。それも地球規模的な大局観だろう。後継者が取り沙汰されているが「宇宙人」といわれた人が犯した過ちを、くれぐれも繰り返さないでいただきたい。（了）