ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

老補合繊メーカー株主総会風景(スケッチ&コメント)

2010-06-24 09:09:54 | スケッチ


老補合繊メーカー株主総会風景

江嵜企画代表・Ken



大阪堺筋本町に本社を置くある老舗合繊メーカーの株主総会に出席した。気持ち例年より出席者が少ないように感じた。毎年、株主総会に出席している。なぜかと言えば、社長さんが株主の質問にどのように対応されるかに興味があるからだ。

この日は7~8人が質問した。いきなり減収減益の責任を誰がとるのかとある株主が質問した。社長は責任は役員全体だと答えた。別の株主が、アドバイザリー・ボードをなんのために置いているのか。一つでいいから具体的に答えて欲しいと質した。「社長任命や役員の報酬も決めている。アドバイザリー・ボードは大きな役割を果たしている。」と、社長は答えた。

ある株主は、「毎年株主総会に出ている。その都度、儲かる事業、将来性ある新事業にもっと力を入れて欲しいと言い続けて来た。やります、やりますと言うだけではないか。スピードが遅い。株価は下がり続けている。儲からない事業はやめて欲しい。これからどうするのか。」と質問した。

「不採算事業は徹底的に整理する。ポリエステル繊維事業ではタイへ集中した。モノフィラメント事業から撤退した。当社の強みを発揮するためだ。二年かけて役員で協議して結論を出した。」と社長は答えた。「アラミド、高機能樹脂、炭素繊維、医薬も入れて、グローバルな成長を考えている。」と答えた。

「M&A(吸収合併)についてどう考えているのか」と別の株主が質問した。担当役員が議長(社長)から指名され、「パートナーが見つかれば、今後も積極的にM&Aを進める。現に医薬事業で欧米で進めている。」と答えた。

「配布された事業報告書に海外の動きが具体的に説明されていない。どうなっているのか」とある株主が質問した。08年度で売り上げで海外40%国内60%だった。これを新興国中心に海外60%へ拡大する。売り上げ1兆円企業、2011年には利益の出る企業を目指す。」と社長さんは力説した。

会場入り口で、出席者にエコバッグ(ポリエステル100%)と「吸水タオル」(ポリエステル70%ナイロン30%)がお土産に配られた。1枚の挨拶状が同封されており、その中に「環境経営を強力に推進し、環境保全と利益創出を高いレベルで実現していく。」と書かれていた。現実問題として、企業としての高邁な理想と足元で低迷する株価と配当金額に最大の関心がある株主との間のミスマッチは、残念ながら続きそうだ。

会場の様子をいつものようにスケッチした。(了)

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