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ユーロ不安再燃、NYダウ乱高下、前日比40ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-10 09:31:02 | 経済学
ユーロが値下がりするとNYダウが動揺する。9日のNYダウも、取引終了前にユーロが1ユーロ=1.19ドル台へ値下りしたのを見て、下げ始め、結局前日比40ドル安の9,899ドルで取引を終了した。日本円は1ユーロ=109円前半、対ドルで91円前半で取引された。

このところユーロ相場が下げれば原油相場も値下がりしていた。ところがこの日は、米石油在庫が大幅に減少したとの米エネルギー省の発表を受けて、前日比バレル2.39ドル値上がり、74.38ドルで取引された。米国は世界の原油の30%を飲み込む消費大国であるから米国での原油在庫減のニュ-スには当然のことながら、敏感に反応する。

日本では近くの喫茶店でも、ユーロが下げても、NYダウが下げても話題にならない。地元ひいきチームの阪神タイガースが、昨日のナイタ―で西武の涌井を全く打てず、再三チャンスをもらいながら負けた話しを自分のことのように悔しがる人がはるかに多い。

アメリカでもNYヤンキ―ズがワールドシリーズを戦っているときは野球の話しで持ちきりになる。しかし、失業率が9.7%と依然高く、毎朝メキシコ湾で原油が噴き出す映像をこれでもかこれでもかと映されると、さすがの陽気なアメリカ人もうんざりだろう。

この日のNYダウは、取引開始後はユーロが反発し、欧州株価が軒並み反発、米国地区連銀が米国景気は抑制的に回復を続けているとのレポートを歓迎して、前日比120ドル以上値上がりしていた。バ―ナンキ議長も米景気は穏やかに回復すると発言しており、それに伴って利上げ時期も遅れる。投資家にとって好都合である。

ところが、午後に入りユーロ安と米連邦議会がBP流失事故に絡む費用を予算化する法案審議が始まったと伝えられたあと、BP株が急落、配当下げのニュースも加わって、NYダウが下げ足を速めたと、「おはよう世界」に出た三菱UFJの大宮弘幸氏は解説していた。

近着のニューズウイーク日本版に「EUへの退場宣告はまだ早い」のタイトルで、「EU諸国の取るべき道はユーロからの離脱でも「合州国」化でもない。各自の自発的な改革だ」とアンドルー・モラボチック(プリンストン大学EU研究センター所長)が書いていた。

「ギリシャを含む一部の国は、最終的にギリシャを離脱するかもしれない。だがユーロ離脱のコストはとてつもなく大きい。」と書き、「まごつきながらも何とか難局を乗り切っていくヨーロッパのやり方は不格好かもしれないが実際に機能している。自国の利益のためにはドイツもフランスもギリシャ救済以外の道はなかった。」と記事を結んでいた。

ドイツもフランスも国益のためにギリシャ救済に動いた。日本には国益はないのか。(了)

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