JAA(関節調整鍼)は、最近開発した鍼灸テクニックなので、毎日の臨床でまだまだ新しい発見があります。
たとえば、これまでの脊椎診だと、大まかな脊椎の歪みを診るのが主だったのですが、JAAでは細かい脊椎の歪みも診ていきますので、調整方法も変わってくるわけです。
その方法を用いることで、刺鍼部位が少なくなることで「狙いを定めた治療」ができるようになり、鍼の本数も少なくなります。
つい先ごろ、「右の大腿外側が痛い」と訴える患者さんが来られましたが、座位では腰椎下部で右に曲がっていると診たのですが、JAAで脊椎を調整しようとしましたら、脊椎は左に曲がっていました。
それで左に曲がった脊椎を調整したのですが、調整後に再びJAAでの脊椎診をしましたら、見事に調整されていましたので、右大腿外側の痛みを聞いてみました。
「どうでしょうか。右の太ももの痛みは取れたのではないでしょうか?」と言うと、ニコニコしながら、
「はい。痛くないです」と言う。
他にも、そのような事例がいくつかありましたので、この診断方法は臨床実践塾に参加している方々にも伝えておかなければならないと思い、ブログで概要をお知らせをしているわけです。
いつも言うことですが、
治療は診断から始まります。
診断が間違えば効率のいい治療はできません。
そのためには、多くの診断法を用いる必要があります。
7月の臨床実践塾のテーマは、≪できる“鍼灸師”になる≫と掲げてありますので、このJAAでの脊椎診断は、予定外の実技になりますが、テーマにマッチした実技になると思います。