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認知症を正しく理解する:現状と備え;森啓先生大いに語る(スケッチ&コメント)

2014-07-21 08:30:48 | スケッチ


認知症を正しく理解する:現状と備え;森啓先生大いに語る

江嵜企画代表・Ken


『認知症』を正しく理解する~現状と今後の備え~と題して、森啓先生(大阪市立大学大学院医学研究科、脳神経科学)の講演会が、地元、神戸市東灘区民センター・うはらホールで7月18日(金)午後6時から開かれ、楽しみにして出かけた。講演開始10分前には会場上段にしか空席がなく見下ろすような形でスケッチした。

講演は「認知症」とはどんな病気か?発症の理由と症状について説明があった。一口で言えばアルツハイマー病のことですと森先生の話は明快だった。無症状(プレクリ二カル)段階から認知症の疑いが出る「MCI」という段階を経て、初期の症状に入る。

「初期症状」の中で特徴的な現象としては「何度も同じことを聞いたり繰り返すようになる。やがて時間や場所が分かりにくくなる段階を経て、末期症状としては、例えば奥さんや旦那さん、家族を見て、「おまえは誰か」と聞くようになる。やたら怒りっぽくなるなどと説明した。

アルツハイマーとは、脳の一部の「海馬」に出る症状である。それが2~5年の時間的経過を経て脳全体に広がる。アミロイドタンパクが増殖し、脳神経の機能を低下させ、神経活動のコントロールが不能に陥り、脳神経のネットワークが崩壊に至る病気だと話が続いた。

脳機能の低下によって障害が出易いものは、新しいことの記憶低下、段取り,要領が悪くなる、意欲がなくなる、いつ、どこ、だれの識別ができなくなる現象に現れる。一方、脳の機能が低下しても、①感情、②単に見えること、③運動機能には障害は現れない。アルツハイマーの特徴的症状として徘徊が挙げられるが、運動機能には障害が現れないからだと、森先生が話した時、会場はどっと沸いた。「感情」にも脳機能が低下しても、障害は現れない。そのため①目を合わせる、②話を聞き、相づちする、③声をかけ、体に触れる、④時々、好きなものを与えることがアルツハイマー患者にはきわめて重要と話された。

アルツハイマー病予防・進行を遅らせるにはどうしたらいいか。薬による治療がある。糖尿病、高血圧などの生活習慣病との関連性から抗脂血症薬(スタチン剤)の服用で、血中脂肪をさげてくれる。高血圧薬は、血管弛緩と血流の促進をはかることでアミロイドの脳外排出を促進する。糖尿病治療薬のインシュリンはアルツハイマー病原因分子(アミロイドタンパク)の活動を抑制する効果があるとの研究報告があると紹介された。

薬の服用以外のとして方法として、病気の予防効果があるものとして、絵画法、音楽療法、犬療法などが紹介された。絵を描いたり音楽を聴いたりすることで、アルツハイマー病の原因であるアミロイド排出に効果があるとの研究報告があると聞くと誠にこころ強い。適度の運動も予防効果がある。ウォーキング、ダンスを挙げた。昼寝も30分程度ならいい。ただし、寝すぎるとよくないそうだ。

最後にアルツハイマー患者の家族、介護者の奥義として、①後悔しない介護、②残された能力を活用するが指摘できるが、③手を抜くが一番大切だと、森先生が話した時も会場はどっと沸いた。世話を焼きすぎるのがいけないそうだ。たとえば、洗濯物の片づけなどはどんどんやらせたらいいという話の時も会場は沸いた。

この日の講演会で一番印象に残った話は、日本に現在、認知症患者が462万人、予備軍入れると現在800万に上る。日本の国家予算100兆円のうち、医療費30兆。うち半分の15兆円が認知症関係で占める。アルツハイマー患者一人に国は年間550万円負担している。さらに、認知症問題が、紛争解決や地球温暖化対策と並んで昨年末G7サミットで初めて取り上げられた。

最近、日本では食べていけなくなった病院が増えてきた。そのため認知症患者の入院を断るケースが増えてきた。認知症患者にはコストがかかりすぎるからだという。救急車でたらいまわしにされた挙句、入院できないケースが増えている。認知症問題が、現状、国民的経済問題になって来ていることを改めて教えられた次第である。(了)

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