イリドロジー(虹彩学)やスクレオロジー(強膜学)を学んだ人は、きっと「画像の一部を拡大して見たい!」と思う時があったはずです。
それは私も同じでした。
一時期は、仕事が済んでから、パソコンの前に座り、何時間も虹彩やスクレラの写真を拡大して観察し続けたものです。
なぜですか?
それはそれぞれの症状として現れている本当の原因はなんだ?
と考えるからです。
もちろん、東洋医学的な診断で済ますことも可能は可能ですが、東洋医学は曖昧な点が少なくないので、曖昧のまま治療を続けるのには納得がいかなかったです。
しかし「曖昧」という点は東洋医学だけではなく、現代医学にも言えることです。
時々、「曖昧な診断で手術をされた」というような報道がそれです。
つまり、病気の診断や病因を探るときは、簡単な病気や症状は別として、「確実に!」とか「正確に!」という言葉は当てはまらないということです。
そんなことを考えながら、虹彩写真やスクレラ写真を観察していると、次から次へと疑問が湧いてきて、
「もしかしたら、このサインは胃の異常を現しているのではないか?」
「もしかしたら、このサインはガンの徴候を現しているのではないか?」
「もしかしたら、このサインは脳の何かの症状を現しているのではないか?」
「もしかしたら、このサインは感情的なことを現しているのではないか?」
などと、患者さんの治療前後の変化を見比べていきます。
そしてある患者さんが、病院で「ガンかも知れないから精密検査を受けなさいと言われた」と、心配してやって来たことがあり、虹彩やスクレラの写真を撮影して分析してみたら、そのような気配はなかったので、「多分、大丈夫です。心配の必要はないようです」と話しました。
その後、その患者さんがやって来て、
「先生、大丈夫でしたわ。何にもないって言われました」とお礼を言っていました。
また、ある医師と一緒にお酒を飲んでいましたら、突然両手で自分の目を広げて、
「新城さん、私の目は大丈夫ですか?」と言い出すので、笑ってしまいましたが、見ると肝臓反射区に異変がありましたので、
「肝臓は疲れ気味のようですね」と言うと、
「いや、実はね、γ‐GPTがちょっと高くてねー」と白状しました。(^_^;)
またある時、料理屋さんのカウンターで飲んでいたら、隣に座っている人が、
「マスター、わしなー、首痛いねん!」と言うので、マスターがすかさず、
「新城先生、この人どこか悪いんですか?」と振ってきました。
傍に座っている時から、虹彩にコレステロールリングが見えていましたので、
「多分、肝臓! コレステロール値がちょっと高いんじゃないですか?」と答えましたら、
「そうやねん! コレステロールが高いんですわ。そやけど何でわかるんですか?」と言うので、目に出たコレステロールのサインを説明してあげました。
そしたら、何を思ったのか、急にお酒をガンガン飲むのです。
その方は多分、「きょうでお酒は止めよう!」と決意して、「きょうだけは飲んでおこう」と考えたと思います。(笑)
さて、前置きが長くなりましたが、この『DVD版・写真で学ぶスクレラ分析』は、DVDをパソコンに挿入すると、最初に出てくる画面が上の写真で、本の表紙の写真をクリックすると、紙印刷の本をそのまま添付してあります。
その下には「動画の撮影方法」と「鍼灸教員養成科」で講義したスクレオロジーのビデオを入れてあります。
さらに、臨床現場で役立たせるために、単語で検索できるようになっていますので、臨床をしながら「あれは何だったかなー?」と悩んだときは、サッと検索して調べることができます。
もちろん検索した画像を拡大して見ることもできます。
そのように臨床現場で何度も検索しているうちに、スクレオロジーが自分のものになってくるわけです。
これは僕がスクレオロジーを研究しているときに、「何だったかなー?」と思ったら、自分の部屋に入り、それからページを探して読むという苦しい体験から、ぜひとも「検索機能のある本が欲しい」と強く感じたことから発案したものです。
3月中旬には発売予定なのですが、明日には先行予約のハガキを送ります。
初版は非常に少ない発行部数ですが、購入された方々にはきっと満足して頂けると思います。