(学校で教えてくれない経済学)
「ショイブレ独財務相は『ドイツ銀行を懸念していない』と、独仏財務相会談後のブルームバーグのテレビインタビューに答えた。それ以上は詳しく触れなかった」と10日付けブルームバーグ電子版でCarolineConnan記者が書いた。「ドイツ銀行のジョン・クライアンCEO(最高経営責任者)は『ドイツ銀行は盤石だ』と行員に伝えた。同行の株価は資金繰り懸念から年初から42%下落した、と10日付けブルームバーグでNicholasComfort記者が書いた。10日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」でスペインTVEは「9日のスペイン株式市場は2.4%下落,年初来17%下げとなります。イタリア株、ギリシャ株はそれぞれ3%安、ドイツ国債が買われ利回りが低下、0.2%を割った。一方、イタリア、ギリシャ、ポルトガル国債が売られた。中国市場は春節で休場、米FRBイエレン議長の10日の米議会証言を市場は注目している」と伝えていた。10日朝放送のフランスF2は「欧州株式市場で9日、特に銀行株が売られた。中でもイタリアの銀行の下げが厳しい。既に4行が今年に入って姿を消した。ユーロ圏経済に金融危機に対する懸念が出てきた」と解説した。
『リーマン危機が再来する日』と題して近着、2月16日号、ニューズウイーク誌日本版でジョージ・ウエアブリッツ元東京支局長が「原油安が産油国に大打撃を与えている。たとえばロシアはGDPの70%を石油・天然ガス産業に依存している。13年初め29ルーブルの対ドルレートが現在80ルーブルだ。ロシアの物価は急上昇、経済不振が政情不安定につながる。この一年新興国からネットで7,350億ドル流出した。そのうち3/4は中国からだ。『この流れは勢いを増している』と英フィナンシァルタイムズ、コラムニスト、ジュリアン・テット氏は語る。昨年12月、中国の外貨準備高は1,080億ドル減少した。人民元は今年中に10~15%値下がりするというのが大方の予想だ。中国の債務は持続不可能な域に達した。経済が信頼できない。改革は行き詰っている。中国の政策転換が世界的な市場不安を引き起こすのは間違いない。昨年6月の中国株暴落によるショックがいい例だ。債務まみれの米シエールガス業界の倒産や銀行破たんの前兆だ。手軽な治療法は見当たらない。世界経済の病の正体は需要不足だ。最近の株価下落や金融の動きがそれを示している。」と書いていた。
9日のNY株式市場は銀行株とエネルギー株が特に売られた。NYダウは一時100ドル以上下げたが、10,11日の米FRBイエレン議長議会証言を控えて買戻しが入り、ほぼ横ばいの前日比12ドル安、16,014ドルで取引を終えた。9日のNY外為市場は銀行、企業の信用力をめぐる懸念から安全な避難先として円が買われ、一時、1ドル=114.21円を付けたが、あとドルが買い戻され、1ドル=115.12~15円,1ユーロ=129.96~99円で取引された。逃避先としては世界的に国債が買われた。9日のNY債券市場は「米債券が買われ利回りは一時1.68% 低下した。日本国債は一時マイナス0.035%と主要7ケ国の10年物国債としては前例がない水準だ。『ほとんどパニック状態だ』と声が出ていた。」と10日付のブルームバーグ記者が書いていた。NY原油(WTI)は供給過剰懸念から前日比5.9%大幅続落、バレル27.94ドルで終了。NY金は8営業日続伸、オンス1,198.60ドルで取引を終えた。(了)
「ショイブレ独財務相は『ドイツ銀行を懸念していない』と、独仏財務相会談後のブルームバーグのテレビインタビューに答えた。それ以上は詳しく触れなかった」と10日付けブルームバーグ電子版でCarolineConnan記者が書いた。「ドイツ銀行のジョン・クライアンCEO(最高経営責任者)は『ドイツ銀行は盤石だ』と行員に伝えた。同行の株価は資金繰り懸念から年初から42%下落した、と10日付けブルームバーグでNicholasComfort記者が書いた。10日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」でスペインTVEは「9日のスペイン株式市場は2.4%下落,年初来17%下げとなります。イタリア株、ギリシャ株はそれぞれ3%安、ドイツ国債が買われ利回りが低下、0.2%を割った。一方、イタリア、ギリシャ、ポルトガル国債が売られた。中国市場は春節で休場、米FRBイエレン議長の10日の米議会証言を市場は注目している」と伝えていた。10日朝放送のフランスF2は「欧州株式市場で9日、特に銀行株が売られた。中でもイタリアの銀行の下げが厳しい。既に4行が今年に入って姿を消した。ユーロ圏経済に金融危機に対する懸念が出てきた」と解説した。
『リーマン危機が再来する日』と題して近着、2月16日号、ニューズウイーク誌日本版でジョージ・ウエアブリッツ元東京支局長が「原油安が産油国に大打撃を与えている。たとえばロシアはGDPの70%を石油・天然ガス産業に依存している。13年初め29ルーブルの対ドルレートが現在80ルーブルだ。ロシアの物価は急上昇、経済不振が政情不安定につながる。この一年新興国からネットで7,350億ドル流出した。そのうち3/4は中国からだ。『この流れは勢いを増している』と英フィナンシァルタイムズ、コラムニスト、ジュリアン・テット氏は語る。昨年12月、中国の外貨準備高は1,080億ドル減少した。人民元は今年中に10~15%値下がりするというのが大方の予想だ。中国の債務は持続不可能な域に達した。経済が信頼できない。改革は行き詰っている。中国の政策転換が世界的な市場不安を引き起こすのは間違いない。昨年6月の中国株暴落によるショックがいい例だ。債務まみれの米シエールガス業界の倒産や銀行破たんの前兆だ。手軽な治療法は見当たらない。世界経済の病の正体は需要不足だ。最近の株価下落や金融の動きがそれを示している。」と書いていた。
9日のNY株式市場は銀行株とエネルギー株が特に売られた。NYダウは一時100ドル以上下げたが、10,11日の米FRBイエレン議長議会証言を控えて買戻しが入り、ほぼ横ばいの前日比12ドル安、16,014ドルで取引を終えた。9日のNY外為市場は銀行、企業の信用力をめぐる懸念から安全な避難先として円が買われ、一時、1ドル=114.21円を付けたが、あとドルが買い戻され、1ドル=115.12~15円,1ユーロ=129.96~99円で取引された。逃避先としては世界的に国債が買われた。9日のNY債券市場は「米債券が買われ利回りは一時1.68% 低下した。日本国債は一時マイナス0.035%と主要7ケ国の10年物国債としては前例がない水準だ。『ほとんどパニック状態だ』と声が出ていた。」と10日付のブルームバーグ記者が書いていた。NY原油(WTI)は供給過剰懸念から前日比5.9%大幅続落、バレル27.94ドルで終了。NY金は8営業日続伸、オンス1,198.60ドルで取引を終えた。(了)