イエレンＦＲＢ議長の「マイナス金利検討」発言でNYダウ一時400ドル安、ロンドン外為市場で

一時1ドル＝110円台（学校で教えてくれない経済学）


「欧州の銀行の支払い能力不安からIBEXスペイン株式指標が2月11日4.9%急落した。ドイツ銀行株が6%下げフランス大手銀行株も売られた。ロンドン、フランクフルト、ミラノ、パリ株式市場が5%前後それぞれ大幅値下がりした。いずれも銀行株が下げをリードした。ロンドン北海原油が売られたこと、米FRB議長の利上げ先延ばし示唆も影響した。欧州株安がＮＹ市場へも広がりNYダウは一時400ドル近く値下がりした。ロンドン外為市場ではドルが売られ、一時1ドル＝110円台で取引された」と12日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」でスペインTVAが伝えた。終値では持ち直したものの、NYダウは前日比254ドル安、15,660ドル、ドルに買戻しが入ったが、NY外為市場では、1ドル＝112.57円、1ユーロ＝127.31円で取引された。ＮＹ原油(WTI)先物相場はＯＰＥＣが減産協議と一部報道された後戻したが、12年3ケ月ぶり安値のバレル26.05ドルで取引を終えた。一方、NY金相場は前日比4.5%、オンス53ドル高、1,247.80ドルで取引を終えた。

12日付けのWSJ紙電子版でBenLeubsdorf記者は「米利上げ、6月まで先送りか」の見出しで「WSJ紙の最新エコノミスト調査によると米ＦＲＢは3月、4月に政策金利を据え置く公算が大きい。だが、6月の追加利上げを見込む向きが増えた。同調査によると3月15・16日のFＯＭC(連邦公開市場委員会)での利上げ予想回答は1ケ月前の調査では66% だった。6月14・15日の会合で政策金利FFファンドレート金利の誘導目標が引き上げられるとみている。」と書いた。同日のWSJ紙でJonHilsenrath記者は「マイナス金利をFRBは検討している」の見出しで「イエレン米FRB議長は、11日の米議会証言で、政策金利をマイナス圏に引き下げる可能性をめぐりさらに掘り下げて説明した。FRBはそうした案も『検討している』としつつ、評価はまだ終わっていないと述べた。イエレン議長は同様の策をと必要はないとの見方を示した。『景気が悪化しそのような措置が必要となる状況に備えるべきだ』と語った」と書いた。

12日朝放送の「ワールドニュース」でシンガポールCNAは「韓国政府は、北による1月の核実験、今回の長距離ミサイル発射の報復措置として、10日、ケソン（開城）工業団地の操業凍結と南北軍事境界線ホットラインを遮断したと発表した。韓国の怒りが爆発した。韓国は3年前にもケサン操業一時停止している。ケサン団地では韓国人5万5,000人が働く。」と伝えた。12日朝放送の韓国KBSは「韓国はケソン工業団地の操業を全面的に中断した。これに対して北は韓国資産を凍結した。」と伝えた。一方、米ABCは「米大統領予備選で共和党はトランプ氏とその他5人の候補に絞られた。民主党はサンダース氏のニューハンプシャー大差勝利は1960年のケネディ以来。サンダース氏自身予想外の勝利に驚きを隠そうとしない。クリントン氏はサウスカロライナで勝利する以外選択肢はなくなった」と解説していた。英BBCは「100年前アインシュタインが予言した重力波を米大学が初めて観測した」と伝えた。ドイツZDFは「NATO軍がエーゲ海で難民監視活動に参加を決めた」と伝えた。日本の地上波テレビを見ていると彼我の差の余りの大きさを痛感する。（了）