画・江嵜 健一郎
阪神御影駅前の田中花店にグロリオサが入ったら電話をお願いしていた。いいのが入りましたと先日、若奥さんから電話があり二つ返事で飛んでいき3本まとめて買った。
結構な値段になるが背に腹は代えられない。花屋さんがいいものが入りましたと言うだけ中身は確かに違う。花に負けないように気合いを入れてスケッチした。
神戸市高齢者美術作品展に10号の本画を描く予定である。ただ、日本画家の猪熊佳子先生からはこれで行きましょうとのお墨付きはまだいただけていない。猪熊先生からはせっかくスケッチを描いたのだから、よく見て頑張って本画にしましょうと激励されている。
花瓶に入れた花は時間が勝負になる。日ごと花の精気が劣えてくるのが怖いほど分かる。地植えした花に勝てない。グロリオサは5月過ぎから芽を出す。6月から7月にかけて本番を迎えるがそれまで待てない。やむなく花瓶に入れた花を描くことになる。
いまひとつ元気でないとスケッチ一枚描けない。特に寝が足りないと花に負けてしまう。そのため眠たくなると時間いとわ寝るようにしている。
今回のグロリオサは久しぶりの花の絵の本画となる。猪熊佳子先生のご指導よろしきを得てではあるが、なんとしても完成させたい。(了)