ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

ドクダミ大いに受ける、スケッチの効用と自画自賛(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-21 06:24:39 | 経済学
ドクダミ(十薬)のスケッチとコメントをさるご婦人に送った。「自宅の庭に娘がいっぱい植え付けており、大事にしています。真夏に刈り取り3日ぐらい天日に干し、1ケ月くらい陰干しをします。手間がかかりますが、今年は一年間お茶代わりに飲みました。そのお陰でしょうか、老人病のいやなモレというのを知らずにいます。ごめんなさい。こんなことを書いてしまって。昔からの自然の薬草はいいです。」といただいたはがきにあった。

早速お礼の電話をいれたところ、「あのはがきを健ちゃんに出したあと、妙なことを書いてしもたなと後悔していた。よろこんでもらってほっとした。実は娘は、あの小さい白い花を化粧水に使って重宝している。」と十薬の効用を加えて教えてくれた。さるご婦人とは、72年前の6月、筆者の誕生に立ち合ってくれた母の従妹で、「もう88にもなったんよ。」と電話口で元気な声を聞かせてくれた。

日経朝刊のコラムに、「うたの動物記」という覧がある。先日、ヤモリの話を、歌人の小池光さんが、書いておられた。その中で「ヤモリは爬虫類、イモリは両生類だ。たんぱく質を分解した後の、アンモニアを、両生類は水溶性の尿素として排出する。爬虫類は不溶性の尿酸として糞とともに出す。つまり、イモリはおしっこするが、ヤモリはおしっこしないのだ。」のくだりが特に面白かった。

小池光さんは、「筆者は動物学者でないから何の専門知識もないが、ひとつだけ蘊蓄を披露する」と書いたあと先のおしっこの話しへ進んだ。歌人がおしっこの話しも面白いが、おしっことウンチの話しを日本人はまずしない。はしたないと思っているのだろう。これほど身近で大事なことはないと先の電話で母の従妹に、よく書いていただいたと力説した。

15年以上経ったが、神戸は大震災に見舞われた。いまでもあの時の経験はからだにしみ込んでいて忘れられない。テレビ画像には臭いが伝わらないと言わずもがなだったが、書いた記憶がある。突然の災害に見舞われたらまず水である。食べることは当然だが、食べれば出る。おしっことウンチの話しをテレビがほとんど報道しないことが一番不満だった。

母は地震を知らずに他界したが、震災のあと父の介護を経験した。介護と一口でいうが、突き詰めれば、おしっことウンチの問題だと常々考えている。何が基本で、何が基本でないか、人それぞれだが、介護を経験したことがない人が介護の話しをするのはやめて欲しい。地震を経験しない人が地震のご注意という番組に出ていろいろ講釈しておられたが、失礼かえりみず、スイッチを切った。

ドクダミの話が脱線した。「牡丹全開」の文に、あれは芍薬と同窓のH君がメールをくれた。同窓のS医師は芍薬の薬効を教えてくれた。スケッチの効用と自画自賛している。(了)

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ここだけの話と言うのが一番危ない?人民元切り上げ問題で考える(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-20 09:39:59 | 経済学
中国人民銀行は、19日、為替政策に関する声明文を発表した。WSJ紙に添付された英文の声明文を読むと、①「人民元為替制度改革を進め、人民元為替相場の柔軟性を高める」、②「為替制度改革の推進と相場の柔軟性を高めることは望ましい」、③「貿易収支は均衡に近づいており、人民元の大幅な切り上げの根拠は存在しない」と書いていた。

声明文には、期限も幅も明示していない。切り上げの根拠は存在しないとさえ明言している。19日のWSJ紙は、G20開催を26,27日に控えて、中国はむしろG20で人民元問題について議論させないことを宣言したにすぎないとまで書いていた。これが正解だろう。

元IMF中国担当のEswarPrasad氏は、「①98年以前までの中身が不明な通貨バスケット制度へ戻る、②中国貿易の25%はユーロ建てで、そのユーロは、対ドルで大幅に値下がりした。人民元は実質的に対ドルで大幅に切り上がっている。」と述べたと19日付けのWSJ紙は紹介していた。

NY選出。Charles Schmer上院議員は、「声明文の中身は曖昧で限定的(vague and limited)」と指摘し、「どれだけ早く、どの程度切り上げるかについて、中国から具体的に情報提供がない限り、中国がルールに基づきプレーを始めるかどうか好印象を持ち得ない」と語ったとWSJ紙は紹介していた。

オバマ米大統領、ガイトナー米財務長官、EU委員会いずれも書面で、今回の中国人民
元相場「柔軟性(flexibility)拡大」声明文を歓迎した。G20開催まで1週間残している。現実の為替取引が週明け始まる。人民元を切り上げる、切り上げないで、ああでもない、こうでもないと賑やかなことだろう。何事も同じだが他人任せにしないことが基本であろう。

他人任せにしないことでは、メキシコ湾原油流失対策で、米当局が、さまざまな情報に振り回されて混乱、二転三転した様子が、少し古いが、17日付けのWSJ紙に詳しく出ていた。オイルフェンスを用意する、しないで混乱した。原油を分解する溶剤を撒く、撒かないでもめた。BPがその過程で圧力をかけたとも書いていた。

膨大な数のロビストが、言葉は悪いが、今回のBP事故問題でも暗躍しているに相違ない。トヨタ問題の時もそうであろう。日本の繊維業界の過去の経験でも、ポリエステル織物のダンピング問題に限らず、多くのロビストがダンピング問題を彼らの飯のタネにした。

ところでトヨタはどうなったのだろうと門外漢ながら気になる。日本では新聞、雑誌が取り上げれば、そこではじめて事実になる。特に日本は、『殿、ご内密に』が好きな国である。「ここだけの話」というのが一番危ない。今回の人民元切り上げの話も同じだろう。(了)

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NY金史上最高値更新、ヨーロッパ不安、米経済先行懸念で(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-19 11:59:04 | 経済学
2004年のアテネオリンピックの競技場の多くが鍵が掛けられ放置されている姿を見ると怒りを覚えるという現地主婦の声を17日のWSJ紙が紹介していた。オリンピック施設に14億ドル使った。ギリシャの財政赤字3,700億ドルから見れば微々たるものだという声もある。しかし、後のことも考えずにIOCにせきたてられて建てたと市民の憤りは収まらない。

IOC(オリンピック委員会)は、開催地選定基準にポスト・オリンピックの施策を考慮すると言っているが、2016年のリオデジャネイロでは、南アメリカでの開催という以外なにも説明していない。北京の鳥の巣競技場のケースも似たようなものだとWSJ紙は書いていた。

オリンピックに限らない。俗に言う「箱もの」が市や国家財政を揺るがす。震災後赤字の神戸では中途半端な空港を建てた挙句、JAL倒産の煽りを食った。建物があるだけで借金の利払いで日々、市の財政を蝕む。おとなしい神戸市民は見て見ぬふりをしている。

18日のNHK/BS「おはよう世界」を見ていたら、ドイツもイギリスもスペインも財政赤字の
話題だった。ドイツでは115億ユーロ(約1兆3,000億円)の支出削減を巡り与野党の意見がまとまらない。大統領選とも絡みメルケル首相の支持率は低下とZDFが伝えていた。

ロシアテレビは、国際経済フォ―ラムがサンクトぺテルスブルグで開かれメドベージエフ大統領は、バブル崩壊でロシアも被害を受けた。しかし、今こそ強いロシアを目指してチヤレンジするチャンスだと演説していた。一方、プーチン首相が、コマツの現地工場開所式に出席、ブルドーザーの運転席に乗って、ご機嫌で祝福する映像を紹介していた。

18日のNY株式市場は、ワールドカップにアメリカが出場する。株どころでない。商い閑散だった。NYダウは前日比16ドル高、10,456ドルで取引を終了した。その中で、NY金先物市場は、ヨーロッパ不安、米景気先行き懸念から、トロイオンス9.70ドル上げ、史上最高値の1,257ドルで取引を終了したと、米ブルームバーグ二ュ-スが伝えていた。

米CNNテレビは、Gold roaring rally(ゴールドラッシュ上昇)という小見出しを付けて、コメンテーターが金相場の高値更新を伝えていた。ユーロも買えない。ドルも買えない。金と日本円が消去法で買われている。NY外国為替市場では、ドル、ユーロ共に売られ、1ドル=90.75~77円、1ユーロ=112.21~28円で取引された。

26,27日にはカナダでG20が開催される。BP原油流失が止まらない。11月の米中間選挙を控えて、オバマは日々議会の圧力を受けている。人民元切り上げを出してくると言われている。中国は、他国に指図されたら絶対にうんと言わない。しかも、ユーロ急落で中国の保有外貨は目減りしたから国益に反する。日本の姿がG20の場でも見えて来ない。(了)

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BP原油流失事故は人間の傲慢さに対する天罰か(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-17 21:55:48 | 経済学
「塞げない穴は掘るな」ということが、今回メキシコ湾で起きた原油流失事故の教訓だとウイリアム・サレタン記者が、さらに「流失事故で海が悲鳴を上げている」のタイトルで、「化学処理剤で油が変質、海底では逆効果となっている。」とシャロン・べグリー記者(サイエンス担当)がそれぞれ近着のニューズウイーク(NW)誌に書いていた。

オバマ非難が米国で高まって来ている。オバマ大統領は、4月1日、環境への影響を懸念する民主党内の声を押し切って、アメリカ沖合での石油・天燃ガス探査・開発にゴーサインを出した。その直後の4月20日、深海油田掘削施設が爆発、作業員11名が死亡した。

「あれから8週間、いまだ原油流失は止まっていない。オバマは5月2日、始めて現地を訪問した。オバマは技術を過信した」、「オバマ大統領はBP事故への対応のまずさから共和党の餌食に晒されている。オバマはBP対策に忙殺されそうだ」とNW誌は書いていた。

ところが、同誌は別ぺ―ジで、「メキシコ湾での惨状を見れば、業界関係者はさぞ肩身の狭
い思いでいるだろう。。。などと想像したら大間違い。現実には、世界で海底油田事業が益々盛んになりそうだ。」とNW誌は書いていた。

インドと中国のエネルギー消費は,2030年には1990年の3倍に増え、世界全体の28% を占める。中国のエネルギー消費は14年にアメリカを抜く。30年までに日量6500万バレルの供給増が必要だとIEA(国際エネルギー機関)が予測しているとWSJ紙は紹介した。

現在の世界の原油需要量は、日量8600 万バレルである。20年先には75%増加するとIEAは予測した。特に中国の需要増加がリードする。このところ都市と農村からの出稼ぎ労働者との賃金格差が縮小してきている。その裏には、中国の一人っ子政策がある。45歳以上の人口は10年前の27% が現在は32% へ増加した。故郷の近くで働きたい。同時に劣悪な労働条件では働きたくない。給料は上がり、消費は増えるとWSJは書いていた。

緊縮財政を今後ますます余儀なくされる欧米経済には多くを期待できない。世界経済は、好むと好まざるとに関わらず、欧米からアジアへパラダイムシフトしていくのであろう。

足元の原油(WTI)相場はどうか。17日、バレル73セント高、77.67ドルで取引を終了した。ハリケーンがメキシコ湾を襲えば、BP原油流失事故の解決はさらに先延ばしされるとの思惑が底流を流れている。ユーロ相場の落ち着きも原油相場を下支えしたようだ。

米海洋技術協会は「遠隔操縦ロボットアームは人間の腕や手に匹敵する。」と言い放った。いまだ原油流失を止められないとNW誌は書いていた。人の傲慢に対する天罰だろう。(了)

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関西大手電鉄会社株主総会(スケッチ&コメント)

2010-06-17 08:23:45 | スケッチ


関西大手電鉄会社株主総会

江嵜企画代表・Ken



 「阪神なんば線」が開通して1年3ケ月近くなる。神戸三宮から大阪難波までを乗り換えなしで通しただけ売り上げが急増したと話題になっている。16日、梅田芸術劇場で開かれた当の電鉄会社の株主総会で、そのあたりの裏話を聞きたく楽しみにして出かけた。

 総会が始まる30分前に会場に着いた。阪急梅田駅から会場まで早足でも10分はかかる。ほとんどが老人である。筆者も含めてだが、少しでもいい席に座ろうと思う人が長い列を作りながら小走りで歩いていた。総会の後、何人ほど出席していたのですか、と聞いた。よく分からないがと前置きして第二会場の株主をいれて4,000人は来られたと思うと教えてくれた。

 平成21年4月から同22年3月の事業活動について、プロジェクターで映しながら説明のあと、お目当ての質疑応答が始まった。17、8人が入れ替わり立ち替わり聞いた。議長に指名されると株主番号と名前を始めに言う。一問だけの人は稀で、ほとんどの人が3問は聞いた。

 「阪神なんば線」については、当初38億の増収を見込んでいた。ところが既に34億を超え目標の90%以上をクリアした。1千億円の工事だったが、地下鉄方式が採用され、半分を公的資金で賄った。そのお陰で運賃を安く設定できたことが増収に結び付いたと説明した。

 甲子園球場は見事にリ二ユーアルした。ところが甲子園駅はエレベーターもエスカレーターもない。毎年株主総会で質問が出る。なぜやらないのか?と比較的若い男性が議長に詰め寄った。担当役員が議長に呼び出され、「現在、県、市、電鉄合同の会議を開き、妥協点を模索している」と回答した。エレベーターだけなら10億もあればできる。駅全体をバリアフリーにするとなると電鉄会社だけでは対応できない。補助も出ないと答えていた。

 阪神タイガースの外人スカウトがミスを続けている。どういう基準で外人を選ぶのかと聞いた。数人をリストアップしておき、その中から日本に来られるタイミングが合えば採用している。今年はマートンが活躍しているが、彼も以前からリストに入っていた。たまたまオマリーを解雇して、シ―ツに代えただけだと答えた。

 宝塚歌劇の出し物が最近面白くなくなったと長年宝塚ファンと言うご婦人がこれまたかみついた。東京宝塚は稼働率は102%だが、本家の宝塚は85%だと素直に認めた。昨年の新型インフルエンザの影響もあったが、脚本、演出、生徒に至らぬところがあれば、改善していきたいと答えていた。

 東京の電鉄会社と比べて給与が高いのはなぜかとさるご婦人が、役員報酬と併せて答えて欲しいと質問した。給与が多いのは事実と認め、コストパフ―マンスが他の電鉄やJRと比べて、営業区間に恵まれていることで運転効率がいいためだと答えた。役員報酬は平均で一人2,700~800万と答えていた。

 その他ではCO2問題での権利の売買、不動産投資、マンション経営、阪神線と阪急線間の接続の悪さ、上りに加えて下りエレベーターの設置などの質問があった。質問は10時半過ぎから12時半過ぎまで続いた。全てを書ききれない。

 いつものように会場の様子をスケッチした。(了)

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ユーロ反発、安心感広がり、NYダウ213ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-16 08:53:04 | 経済学
WSJ(ウオールストリートジャーナル)紙は、15日、世界ランキング45位の日本は、世界ランキング19位の格上カメルーンの多くのミスを巧みに利用して勝利した。ブルーサムライ達は疲れを知らぬ、執拗なまでのエネルギーを見せ、これが報われたと書いていた。

米格付け会社ム―ディ―ズは、ギリシャ国債の格付けをA3からジャンク分類での最上位のBa1(投機的)へ4段階格下げした。ただ、今後の格付け見通しは「安定的」とした。1年から1年半は変更されない確率が非常に高いとWSJ紙は書いていた。この点は注目だ。

ワールドカップでの一勝は予想外の結果だった。それで喜びも大きい。日本のメディアは、見通しがはずれたことも忘れて、テレビ新聞こぞってお祭り騒ぎだ。日本の勝利には幸運も手伝った。オランダ、デンマークと強敵が控えている。残りに勝ってから騒いで欲しい。

一方、格下げを宣告されたギリシャの方は、5月27日に同じ格付け会社のS&P社がジャンク(紙屑)評価していた。15日NY外国為替市場は、格下げは織り込み済みとして、欧州経済堅調デ―タを手掛かりにユーロ相場は、1ユーロ=1.223ドル台まで値上がりした。

ユーロ反発と米景気回復を示唆するデータが相次ぎ発表され、相場が200日移動平均線を突破したことなども手掛かりに値を上げ、NYダウは前日比213ドル高、10,404ドルで取引を終了したと伝えるブルームバーグニュ-スをNHKBS「おはよう世界」が紹介した。

「おはよう世界」は、英BBC放送が、メキシコ湾原油流失事故に関連して開かれた米下院公聴会の様子を伝え、証言台に並んだBPを除く4社の石油メジャ―は、「全ての責任はBPにある。」と、とばっちりは受けたくないと言わんばかりに証言したと紹介していた。

オバマ大統領は、14,15日と現地に滞在した。15日夜、大統領執務室からBP原油流失問題について、全米に向けて演説する。イギリスでは、再々の現地入りと併せ、批判をかわすためのオバマの選挙目当ての政治的パフォ―マンスと見られているとBBCは解説した。

「おはよう世界」では広東省の原子力発電所CLPが放射能漏れ事故を隠蔽したことが分かり、関係者が非難されていると香港ATVが伝えていた。一方、ベトナムテレビ、シンガポールCNNはベトナム中部の干ばつ被害と中国南部とバングラデシュでの洪水被害の様子を紹介していた。地球はひとつだ。集中豪雨に対する備えは十分か。点検して欲しい。

中国関連では中国国営テレビが、広東省のホンダ合弁工場ストに関連して、「出稼ぎ労働者の苦労は分かっている。劣悪な労働条件を耐えしのぐべきでない。」と温家宝首相が語ったと紹介していた。広東に落とされた種が発芽、中国全土に広がることを恐れたのだろう。(了)

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カメルーンに勝っても、酔っぱらっている余裕は、今の日本にはない(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-15 09:14:10 | 経済学
小惑星探査機「はやぶさ」の7年振り帰還、ワールドカップでの対カメルーン勝利と、日本で久しぶりの明るいニュースが続いた。「はやぶさ」については今朝NHK・BS「おはよう世界」で香港ATVが、豪州政府高官が画期的成果と語ったと紹介していた。

カメルーン戦は、岡田監督自身、前半0-0、もしくは0-1を覚悟するなど下馬評は芳しくなかった。ところがカメルーンの予想外の鈍い動きにも助けられ、前半に逆に日本が1点を先取、後半も相手の二度にわたる攻撃を際どくかわして、日本中を大いに沸かした。

「はやぶさ」本体は大気圏突入の際、燃え尽きた。しかし、搭載したカプセルはオーストラリアの砂漠で無事回収された。今後、日本、アメリカ、オーストラリア三国で詳細な分析が予定されている。米国のアポロ探査以来の宇宙科学の世界での日本の技術の高さを証明したと香港ATVが今回の日本の成功を高く評価していたのが印象に残った。

経済関係ニュ-スとして米ブルームバーグが13日のNYダウは、アジア、欧州とも株価堅調を手掛かりに、一時、前日110以上上げていた。格付け会社の米ムーディーズが、ギリシャ国債を4段階格下げ発表後下げに転じ、結局20ドル安、10,190ドルで終了したと伝えた。ギリシャ格下げと聞くだけで簡単にNYダウが下がる構図は変わっていない。

ユーロ不安問題について、13日、ドイツ、メルケル首相とフランス、サルコジ大統領が会談した。両国に考え方に大きな隔たりがあり、再度、会談することになったとフランスF2が報道していた。ドイツZDFは、財政問題をめぐりこのところ与野党対立が激しさを増してきた。メルケル信任投票や一気に総選挙へ進む可能性も出て来たと解説していた。

スペインtveは、政府の財政政策に労組が反発、ゼネストに突入する可能性が出て来た。一方、スペインの財政赤字は大部分が外国人からの借金で賄われている。ただ、イタリア、ギリシャ、ベルギー、ハンガリーの赤字はスペイン以上であると解説していた。

財政赤字関連では。英予算責任事務局のまとめとして、英国の財政赤字額の対GDP比率が、前政権が発表した7.3% を8%へ、経済成長率は、2010年(3.25% ),11年(3.5% )をそれぞれ2.6%と2.8%へそれぞれ下方修正したと英BBCは紹介していた。

英BBCは、メキシコ湾原油流失事故に関連して、住民の激しい抗議の中、オバマ大統領の5度目の現地訪問の様子を伝えていた。一端、値を戻していたBPの株価はこの日、3.3%急落、再び30ドル台へ下げた。無配に留まらずBP破たんの声が出ていると紹介していた。

世界は激しく動いている。カメルーンに勝ち酔っている余裕は今の日本になさそうだ。(了)

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陶芸教室風景:ポートピアホテル(スケッチ&コメント)

2010-06-14 09:41:31 | スケッチ


陶芸教室風景:ポートピアホテル

江嵜企画代表・Ken



 昨年暮れ、孫が作った焼き物が仕上がった。遅くなったが神戸に出る用事があるので自宅に届けたいと、陶芸家の田中和人さんから電話がはいった。よくよく聞いたら、その日午後2時からポートピアホテルで陶芸教室があると言うのである。田中さんの工場は二度ほど見せてもらったことはある。しかし、陶芸教室は初めてだ。好奇心を刺激されて、ホテルまでいただきにあがります、と言って電話を切った。

 半年前、孫はそれは楽しそうに粘土をこねていた。あのときは土の塊程度に思っていた。ところが、「えりな」という彼女の名前入りで、立派な湯のみとして仕上げられていた。

 田中先生は、ホテルが開いている陶芸教室の講師として教えている。小じんまりしたホテルの一コーナーにある教室に一人、二人と生徒さんが集まってきた。田中先生の他に助手の先生が二人いた。まず粘土を袋から出す。時間前に来ていたかなりお歳をめした男性が、楕円形の厚みのあるまな板のような盤に粘土を置き、たたき始めるところだった。

 助手の女の先生は汚れよけの前垂れを胸から下げていた。ツ―ピ―スのガウンをつけた男性の助手が、先の老人に熱心に教えているところを、あらかじめお断りして、スケッチさせていただいた。定年後、なにもすることがないと、家に閉じこもって、ぶつぶつ言っている男性が多いと聞く。夢中になって粘土をこねておられる男性の姿を拝見すると元気が出る。

 夏休みには親子セットの陶芸教室を毎年開いているそうだ。セット料金で8000円程度だが、作品を夏休みの宿題に出す子供もおり、結構人気ですよ、と田中先生が話していた。

 田中先生は、焼きあがった作品をそれぞれ生徒に渡していた。作品だけを取りに来る人もおられた。「やあー、立派に焼いてもろて。ありがとうございます。」という当のご婦人の声が教室に弾んでいた。(了)

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上村淳之ギャラリートーク(スケッチ&コメント)

2010-06-13 09:03:20 | スケッチ


上村淳之ギャラリートーク

江嵜企画代表・Ken



 日本画家、上村淳之さんのギャラリートークが12日の午後4時から、なんば高島屋6階画廊で開かれると知り、初めて聞く上村淳之がどんな話しをされるのか、楽しみにして出かけた。どこでどう伝え聞いたのか、会場入りきらないほどの大勢の女性ファンがつめかけていた。

 上村淳之さんは、「奈良遷都1300年」イベントに合わせて再建された大極殿の四神・十二支壁画を完成された。また今年、七十七歳、喜寿を迎えられたことと併せ記念しての個展となったと解説にあった。

 ブルーの明るいトーンのス―ツ姿で上村淳之さんは、「四季花鳥図」(未完成)をバックに会場に現れた。「花鳥画」は、東南アジアだけのものです。日本に軟着陸しました。中国でもいまは退化しました。本来、人も鳥も花も同じ自然の仲間です。いつのまにか人間が中心になり、物を上から見るようになりましたと、上村淳之さんは話しを始められた。

 席のうしろから聞こえる私語が気になった。これはいつものことである。人に注意されずに育つと年齢を経ても関係ない。上村さんのお話を聴き逃すまいと耳をダンボにして聞いた。「自然に導かれて描いてきました。観察する目が成長すれば、絵もより深い世界を見せてくれます。」とひとことひとことかみしめるように話された。

 あとせいぜい十年の命と思いますが、コツコツと日々模索しながら歩んでいきたい。今まで絵を描いてきましたが、恥をかいてきました。少しはましな仕事をしたい。小動物をしっかりつかまえた仕事を続けたいと話された。

 大学1年の時、一年間、写生以外やらされませんでした。今の学校はおかしなことをやっています。鉛筆で書いたあと彩色しました。今朝も南京都へ出かけてささゆりを描いてきました。自然の懸命さに感動しましたと話しはすすんだ。

 日々ひたすら写生をする。生まれて初めて日本画の手ほどきを受けた森田りえ子さんも、今、日本画を教えていただいている猪熊佳子さんも同じことをおっしゃったと、思いながら、上村淳之さんの話を聞いた次第である。

 会場の様子をあわただしくスケッチした。(了)

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褒めればブタでも木に登る、日本人は人を褒めない(学校で教えてくれない経済学)

2010-06-12 09:32:15 | 経済学
ドクダミのスケッチを先日描いて転送したところ予想外の反響があった。先日、博多を訪れる機会があり、食事の際にさるご婦人がリクエストしてくれたお陰と彼女にメールで感謝した。日本人は心の中で思ったことをなかなか口に出さない。はしたないと言う気持ちが先に立つからだろうか。日本人の外交ベタもそのあたりから来ていると思っている。

シャクナゲの花が良かったと先のご婦人が褒めてくれた。日本人は人をなぜか褒めない。他人を褒めるとご自身が目減りすると思っているわけでもあるまい。貶すことばかり続けていても、人生、まるで楽しくないと思うが、本当に人を褒める人は滅多にいない。

なかなかおしやれなお召しものですねとマンションの馴染みの住人に声をかけた。にっこり笑って、「ありがとう」と言ってくれて、すっかりこちらもご機嫌になった。下手に褒め
て、とんでもないと、睨みつけられることが怖いから褒めないのかもしれない。

日本画家の森田りえ子さんは、以前、褒めればブタでも木に上ると、ご自身が、褒められて、褒められてここまで来たと話しておられたのを記憶している。当然、彼女一流のユーモアである。日々、研鑽を積み重ねられて今日あることは衆目一致の事実であろう。

たまたま、テレビ東京の番組を見ていたら、森田りえ子さんが、「スミスの本棚」という番組で、池坊家元の池坊由紀さんが書かれた著書を、盛んに褒めておられる場面に偶然出くわした。褒められて嬉しくない人はいない。日本の景気が冴えないのは日本人のほとんどがひとを褒めないことが大いに影響しているように思えてならない。

話は飛ぶ。今朝の「おはよう世界」(NHK/BS)が紹介するブルームバーグニュ-スで、11日のNYダウは、終了40分前から上げに転じ、前日比38ドル高、10,211ドルで取引を終了した。ただ、出来高は少ない。恐怖指数とも呼ばれているVix指数が30%台の高さを保っている。悪い材料が先で出てくると多くの投資家が思っているからだと解説していた。

アメリカではBP原油流失事故の様子を米テレビCNN.ABCいずれも連日報道している。この日は被害額が当初の2倍になる。BPの経営基盤を揺がしかねない。BP株価も事故当時の60ドルから30ドルまで半減したと紹介していた。

10付けのWSJ紙は英キャメロン首相はBPと距離を置いていると書いていた。英国の年金ファンドの多くが、BP株で運用している。今回の事故で配当が大幅にカットされることを憂慮していると書いていた。日本人は株嫌いだが日本の年金基金も株で運用している。

日本を貶していると、中国企業による日本企業買収がキ―ワ―ドになる予感がする。(了)

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