ロシア・ソチでの冬季オリンピックが無事終わった。
始まる前は大して期待もしてなかったのだが、数々のドラマがあり、大いに感動させられてしまった。
フィギュアスケートの羽生結弦。フリー演技前半はミスの連続だったのだが、その後半に自分を奮い立たせて見事な演技で金メダルをつかみ取った。その後のインタビューで「東北被災地のために何か出来ることがあるのだと思う」という趣旨のことを述べていて、若いのにしっかりしているなと感じた。学校での成績も優秀らしいし今後チヤホヤされるだろうけれども、世間ずれせずに大きくなってほしい。
浅田真央。ショートプログラムではボロボロだったのを、1日でよく盛り返した。佐藤といういいコーチも付いていたようだが、一流のアスリートらしく、自分をコントロールするすべを身に着けているようだ。
モーグルの上村愛子はあと一歩。メダルとらせてあげたかったが、最後の最後に最高の滑りができたそうで、それはそれで良かったのだろうと思う。
人間だからミスすることもあるし、弱気になることもある。しかしいずれの選手も、自分に打ち克ってプレーしたのが見事だった。
先輩やコーチ、その他お世話になった人たちへの感謝の言葉を、選手が一様に口にしていたのも印象的だった。「自分のため」というより、浅田真央みたいに「他人のため」と考えることは、祈りにも似て大きな力になるんじゃないかと思う。(能でいう「離見の見」、認知療法における「第三者的に見る」こととも通じるのかも)
その他ここに紹介しきれない選手、勝者も敗者も実にいい顔をしていた。(それに引きかえ何とかいうNHKの会長、ツラ構えがなっていない!)
ソチではパラリンピックも始まるし、JリーグそしてブラジルW杯もある。いい顔をしたアスリートたちのプレーを、楽しむことにしよう。
〔写真は、asahi.comより〕