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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

宇宙が寄ってたかって

2015-03-29 12:18:01 | 科学/考察
 
 NHK-BSの「コズミックフロント」が終わるってんで久しぶり見たら、リクエストが多かったという2012年の1本を再放送していた。

 ここ日本ではあまりなじみがないが、南半球の星空の中には2つの「マゼラン星雲」というのが見えるらしい。その昔、マゼランが航海の際に目印にしたことからその名が付いたそうだ。
 地上からはもやっとした星の固まりに見え、銀河の中でも恒星の多く集まる特別な場所とも考えられていたようだが、観測の結果、ハレー彗星のように我々の銀河系の外をたまたま通りかかった別の銀河、それも太古のものらしい。比較的距離が近いことから、宇宙の起源の研究に非常に役に立つとのこと。

 何という偶然、何という幸運か。マゼラン星雲がやって来なかったら、宇宙の研究も遅れていたに違いない。何万年か何億年か分からないが、前あるいは後であったら、近くで太古の銀河を観測するなんてできなかったろうし、広い宇宙にはこんな幸運に恵まれない銀河の方が多いのだろう。
 〈宇宙意思〉というものがあるとすれば、我らが銀河系、我ら地球人に対し、宇宙の神秘のヒントを与えているのかもしれない。「どうだい? これで宇宙のことが少しは分かってきたかな」と。
 …銀河系内ほかの星の天文学者や科学好きなオジサンたちも、きっと同じように思っていることだろう。

 ところで「コズミックフロント」は「コズミックフロントNEXT」として生まれ変わるらしい。若い頃の気分に戻って、また見てみようか。スケールのデカい話ばかりで、楽しくなってくる。
〔冒頭の写真は、ブログ「英考塾」より勝手ながら拝借。詳細も記載もされています〕

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