思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

「理想を追うということ」ーーーは、とても悪い結果を導きます。

2012-07-02 | 教育

 

以下は、にんじんレモンさんの小学生ママ日記『ゆっくりどんぐり』のコピーです。

わたしの教育哲学の紹介から始まり、そこでのコメントを記事にされたものです。

 

理想を追うということ  

 

「白樺教育館とどんぐり倶楽部」でタケセンさんの

記事を転載したところ、うり坊さんからとても

貴重なコメントをして頂きました。

初めはうり坊さんのコメントの意味すら

判断できない私でしたが、

理想を追うことの危険さを教えて

くれたのだと思っています。

このコメントのやりとりは

「どんぐり」を実践している方も

他の教育法を実践している方にも

大変参考になるやり取りだと思いますので、

記事にさせて頂くことにしました。

               (字数に限りがある関係で一部省略しています。)

 

【教育の本質】
   受験を目的に生きる!?
   体遊び→豊かな心→優れた頭
(クリック)

                         白樺教育館館長 武田康弘

 

Re:白樺教育館とどんぐり倶楽部(3) うり坊さん
  >理想・あるべき姿を追わず、目の前の現実を素直に見て、それを肯定し、受け入れるのです。

同じことを昨日偶然考えていました。
何故なら自分(や友達、大人)に対しては「理想は要らない、邪魔なだけ」と思っていたのに、子どもに対しては「理想像」がまだ残っていた自分に気がついてしまったからです(><)イタタタタ。
どんぐりでいう「理想の子ども像」も要らない、今となってはそう思います。何故ならその理想に向かうための「手法」になるから。
ありのままを受け入れる、って「理想」も「手法」もないんですよね。
まだ考え中ですが・・・。
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Re[1]:白樺教育館とどんぐり倶楽部(3) にんじんレモンさん
うり坊さんこんばんは。コメントありがとうございます。
確かに「どんぐり」も手法であることは確かですね。
きっと人間が人間らしく自然と向き合って生きることを選択していたら、教育の手法など何もいらないのでしょうね。すべての教えが周りにあるのですから。
「どんぐり」は今の環境の中で人間として生きてて行くための思考力を育てる具体的な手法を授けてくれたのだと思います。
これでもかと思考力を育てない教育・環境が意図的に推進されているのですから。ごめんなさい。答えになっていませんね。
うり坊さん、何か見えたらまた書き込んでくださいね。お願いします
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Re[2]:白樺教育館とどんぐり倶楽部(3) うり坊さん
  >これでもかと思考力を育てない教育・環境が意図的に推進されているのですから。

「何でもかんでも小さなうちから早く的確に色んな事を出来るように」を「理想」としている現代の教育方針は、そもそも「間違っている」、少なくとも今の私には受け入れられない「理想」だから、そこを排除して守るというのは重要だと思っています。
それは本人の意思とは関係なく、学校や教師という別の大人の思惑が子どもに作用することなので、子どもの「ありのまま」とは違うし、「好きなように遊べ」と言って地雷原を放置するようなことはないですよね。
私が「これは危険、または違和感がある、個人的に嫌」と思うものを取り除くだけ取り除いて・・・あとはもう「お好きなように成長してください」かなぁ。
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Re[3]:白樺教育館とどんぐり倶楽部(3) にんじんレモンさん
うり坊さん
そうですね。今となっては理想像は作られて、宣伝されて飼いならされてと繋がっていくのが良く分ります。この社会における子供の理想像は間違っていると気付き、親が子供を守っていくことが今とても大切なのだと思います。
子供だけではないですね。まず大人たちこそ社会の真実にもっと目を向けて気付き、考えて行かなければいけない時期に来ている。そう思います。

>私が「これは危険、または違和感がある、個人的に嫌」と思うものを取り除くだけ取り除いて・・・あとはもう「お好きなように成長してください」かなぁ。

私も押し付けない程度に取り除いているつもりですが、難しいですね。特に意図的に発信されるものについては。
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理想について。 タケセンさん
理想について書いたブログがあるのですが、よろしければ読んでみてください。どう思われますか?
「理想を追う」という姿勢が、人間を不幸にし、社会をダメにします。
http://blog.goo.ne.jp/shirakabatakesen/e/b79f1d200d3bfde6ec88395e6cd017a9
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Re:理想について。 にんじんレモンさん
タケセンさんこんばんは。ご紹介ありがとうございます。
ちょっと私には難しいので、少し考えてみますね。
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Re:白樺教育館とどんぐり倶楽部(3)(06/02)  うり坊さん
  >「理想を追う」という姿勢が、人間を不幸にし、社会をダメにします。
最近夫婦でそんなことをよく話し合います。「理想」は自分自身に対しても、他人に対しても、そして他人から作られた自分の理想像も、往々にしてマイナスに作用する、と。
1年前の私です
http://ricas.blog92.fc2.com/blog-entry-576.html
今の私です。
http://ricas.blog92.fc2.com/blog-entry-700.html

正直言ってどんぐりに出会った頃は「理想の子ども像」を目指していました。つい最近まで、かも。でも、それすら要らない。ここまで来たか、私(笑)と思います
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「どんぐり」もあるべき姿(理想)なのか?   にんじんレモンさん
どんぐりを知った時、この教育方法に間違いないと
感じました。どんぐり問題の絵のイメージが描けるようにしたい。解くことが出来る 子供にしたい。 と思った瞬間からそれはどんぐりが理想になり こどもにその理想を押し付けることになる。 だから思ったように子供が出来なかった時や 自分から進んでやらない子供に対して、 酷いことを言ってしまった。 理想から外れた子供に対してイライラしたのでしょう。 確かに私はどんぐり問題が出来る子供を理想として追っていたのです。 
とても危険な状態にあった訳ですね。
どんぐりの手法は素晴らしいけれど、 どんぐり問題が出来る子供を理想としてしまう親は、学校や塾の成績に 一喜一憂している親とまったく同じで、小我ということでしょうか?
では自らの経験から良いと感じ、ああなりたいという理想を持つことは
どうなのでしょうか?それでも理想を追うことは、自己の思想や感情を絶対化させてしまうのでしょうか?
たとえ自らの気持ちから湧き出た理想であっても、理想を追うことは意識の固定化を招き、ゆるぎない。頑固。硬い。 しなやかな思考が出来ないという感情支配に繋がるのかも知れないですね。
「憧れ・想う」とは固定化されない良いイメージを意識すること。自由な自分でいることが大切なのかな。
 そして他者の考えも受け入れる自由さを用意をしておくこと。
「自由闊達で豊かな心、創意工夫、臨機応変、当意即妙」
タケセンさん、うり坊さん、私に考える機会を頂き感謝します。
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とらわれのない心   タケセン=武田康弘さん
考え方にしても、
よいイメージ、美しいイメージ、こころの想い、にしても、
固定化=定式化してしまうと、意識=精神は絶対化されて、ほんらいの自由を失い「もの」化してしまいます。意識の死です。
どのような思想やまた方法も、日々の生を輝かし、豊かにし、日々の学びを活かす一アイテムとして遇することが大切だと思います。
どんな本や教材からも、自由な精神があれば、それを活かすことができます。どんぐり教材しか見ないという絶対化は、どんぐりの目指す世界とは異なるでしょう。何事も一つに固定しない方がよいはずです。自由にのびのびと、大胆なまでに!

 

コメント
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