今日でも、対外的には「人権後進国」の側面が強いアメリカ、
下のBlogのエレノア・ルーズベルトさんも闘ったアメリカの現実は、
現代では、アフガンをはじめ多くの国で展開するアメリ軍の非人道性=反人権行為が明らかにし ていますが、
われわれ日本人は、アメリカ国防省の発表する彼らに都合のよい情報のウズに囲まれて、真実と は大違いの認識を持たされてしまいます。
「軍事」という領域では、批判的・多角的な情報、公平で理性ある情報はありませんので、本書の著者のように、実際に現地に入り、現地の人々の体験談と本音を聴き知ることが何より大切だと思います。
実際 に知った「現実」を中心にして思考した本書は、貴重な生きた情報を与えてくれます。テレビのようなスポンサーの意向に縛られずに、著者が自由に「ホントウ」に見聞きしたことを紹介しています。衝撃です。
想像を超えた桁違いの人権侵害を日常化するのが戦争で あり、「戦争放棄」の先進性を捨て去ることは愚かの極みであることが実感されます。
紹介の順序が逆になりましたが、本書は、志をもった若手女性弁護士が、学生時代からの「思い」に突き動かされ、世界の想像を絶する人権侵害の現実を知り、それに挑戦する行動の一環して書かれたもので、感動的なまでに主体的です。女性と子ども、世界と日本(とくに福島)の現実を真正面から見据えて。
小学生高学年から大人まで、ぜひ。
武田康弘