思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ゲルギエフ マリインスキー歌劇場管弦楽団 昨15日、ストラヴィンスキーの凄演に感激。

2014-10-16 | 学芸

聞いたことのない音楽があった。
驚きのストラヴィンスキーの三大バレエがあった。
昨晩の演奏会は、ゲルギエフの自身のCDとも大きく異なる演奏で、唖然。わたしは、何度も口あんぐり状態。

一曲目は、火の鳥
瞬時で空気が動く。まるで、落雷、地震、津波のような音楽。強い光が射し、輝く。まさに火を噴くような「火の鳥」。終わるや、ブラボーと大拍手、演奏会がおわったかのような様相で、何度も指揮者を呼び出し、ゲルギエフが楽員が立たせるが、なかなか拍手がやまない。

予定とは異なり、ここで20分間の休憩(予定では、2曲目の「ペトルーシュカ」の後に休憩)(クリックで拡大)
  

ペトルーシュカも、繊細微妙な西側のオーケストラとは異なり、ダイナミックで神経質さのない凄演。乗りに乗り、実に楽しい。曲想に合わせて巨体のゲルギエフが3度、ジャンプした! 「本場もの」の強みで、ストラヴィンスキーの強靭さが浮かび上がる、終わるや、またまた拍手喝采で、楽員を立たせる事態に。そして、

最後の「春の祭典」へ。 
出だしの表情たっぷりのファゴットのソロから管楽器が次々と歌い、春のきざしと乙女たちの踊りが始まる、おおおお、信じられないようなスピード!ギネスに挑戦のよう。ハラハラドキドキ。パワフル!快速!全開! 同じコンビ、ゲルギエフとマリインスキー(名称はまだキーロフだったが)による1999年の録音のCDとも大きく異なる。
第二部(いけにえ)に入るや、テンポは落ち着くが、リズムの刻みは強く、カリスマ指揮者の本領ますます発揮。ラストもダメを押すような強音で、激辛。

ゲルギエフは、実演ならではだな~~~~と痛感。体中に力がみなぎる!

やめられない、とまらない。

というわけで、所沢での最終公演のチケット、A席のみ残があり、いまゲット(会場の所沢市民文化センターでは取扱い終了で、チケットぴあーセブンイレブンなどーでのみ購入可)。曲目は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲と交響曲6番「悲愴」。ピアノは、トリフォノフ。

したがって、土曜日の「大学クラス」は、日曜日に変更します。すみません。

 
それにしても、指揮者もオーケストラも実にタフ。10月8日に松戸で始まり、18日の所沢での最終公演まで、休みは13日の一日のみ。
連日移動、松戸→熊本→福岡→大阪→金沢→東京(サントリーホール)→名古屋→東京(NHKホールで楽劇サロメ)→所沢。  演奏と同じで、パワフル集団。

マリインスキー歌劇場管弦楽団(旧称・キーロフ歌劇場管弦楽団)は、フランスの天才作曲家ベルリオーズも指揮したロシアでも最も古いオーケストラの一つだが、ソフィスティケートされず、おおらかで野性味に溢れ、強靭で面白い。自由闊達で実に愉快。楽員が本番中に何やら楽譜を見ながら「私語」も(笑)。コンサートマスターの巨体にも驚かされる。ジプシーバイオリニストのラカトシュのようで、なんと体重をかけて弾く。
ロシアと世界中の人々に勇気と自信を与え続けるカリスマ指揮者・ゲルギエフとのコンビは最高だ。


(サントリーホール。座席は、1階の中より後・19列の中央。)


18時30分の開場で中に入るが、まだリハーサルが終わらず、座席に着けない!
ホールの外で待たされるという貴重な経験(笑)。開演20分前にようやくリハが終わる。


武田康弘

 

 

 

 

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