思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

 泥憲和著【日本政府による従軍慰安婦問題】ーー英語版(三枝恭子訳)が完成。

2015-02-20 | 書評

このblogで昨年8月に、正鵠を射る 〈泥 憲和さんによる従軍慰安婦問題の論文〉を、「どなたか英訳して下さりませんか?」と呼びかけたところ、米コロラド州在住の言語学者である三枝恭子さんが名乗りをあげてくださいました。

昨年12月に一時帰国された際、三枝さんは、我孫子の拙宅と白樺教育館を訪ねられて楽しい時を共有しましたが、昨日、彼女の労作を白樺教育館ホームページにアップしました(アップは古林治)。

いま日本は、世界良心のシンボル=言語学者のチョムスキー氏も警鐘を鳴らす通り、ウルトラナショナリスト安倍首相の言動により、平和主義は風前の灯火です。
安倍首相に対しては、元の自民党幹事長たちも口をそろえて「保守ではなくウヨクである」と言いますが、戦前の国体思想を反省しない安倍首相の登場以来、ウヨク排外主義者たちが勢いずき、戦争責任(とりわけアジア近隣諸国に対する)を曖昧にしたり、ヒドイ嘘の言説が巷にあふれるようになりました。

とくに「従軍慰安婦問題」は、著しい女性の人権侵害問題ですが、その本質をうやむやにする恥知らずな言説がわが国を覆っています。その中で安倍首相をはじめウヨクの嘘と誤魔化しを完膚なきまでに批判して真実を明らかにした泥憲和さん(防空ミサイル部隊所属の元自衛官で平和運動家・昨日のblogをご参照下さい)の論文は、日本の民間人の良心を現したもので、極めて高く評価されるべきものです。

その論文の英訳完成により、国連をはじめ、世界の多くの人々が論文が読むことが可能となりました。同じ敗戦国のドイツは、政府・国をあげて戦争反省を徹底して行って来た為に却って尊敬を集めるまでになりましたが、日本では、戦前の権力者とその子孫たちの保守主義により、今なお、大日本帝国への郷愁が残るというテイタラクです。実に愚かで恥ずかしいことと言わねばなりません。日本は政府は三流ですが、志ある民間人には大変優れた人が大勢います(民高官低)。日本の名もなき民間人の驚くべき次元の高さを世界に示すのが、泥憲和さんの論文です。

世界に尊敬されるのは、過去の過ちに真正面から向き合い、深く反省する気高い精神をもつことです。夜郎自大の醜さは、軽蔑を招くだけのこと。


武田康弘

 

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