ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番、31番、32番
ルドルフ・ゼルキン(1903年~1991年)
1987年のウィーンでのライブです。
評する言葉が空しくなるほどの超絶的名演です。
あまたの演奏が霞んでしまいます。
今まで聴かなかったのが悔やまれます。
ベートーヴェンの到達点の深さが身に染みて分かります。
慈愛に溢れる心の内からの音楽が、輝かしく透明な音で強靭に提示される様には、不覚にも涙してしまいました。
ああ、なんと84歳のゼルキン!!
☆追記
ただし、ゼルキンの演奏は、一音一音の意味を繋ぐような充実の運びで、テンポが遅く、ミスタッチもありますから、ファーストチョイスには向きません。