今日の「恋知の会」は、時間延長で6時過ぎまで。
大阪より初参加の上田さんの質問から、民主制ー民主政とは何かの話となり、白紙に戻しての説明をしました。
民主性ー民主制ー民主政を根源的にお話しすると、人間とはなにか、どのような生が人間に求められるのか、人間と他の哺乳類との違いはなにか等の考察となり、人間の生き方・存在仕方を問うことと重なります。
古代アテネでペリクレスがデモクラシーを宣言したことは、ソクラテスの恋知(フィロソフィー)を可能としましたが、またデモクラシーはフィロソフィの営みに支えられないと形骸化してしまいます。それを証明するようなお話となりました。
一つ、きわめて重要な原理の確認をしました。上田さんも理解していませんでしたが、デモクラシーとは、どのような考えも自由なのではなく、【互いの自由と対等性を認め合う】ことを原理とする思想であり、それに反する思想は認めません。
デモクラシーとはなにか、という本質論は、大学でも教えていません(わたしは白樺教育館での他にいくつかの大学で教えてきました)。日本の後進性、知的退廃はほんとうに困ったものです。東大法学部にも講座がありません。
参加者は10名でしたが、話が切れず、集合写真は撮れませんでした。以下の2枚は、対話式授業の後、残って話していた上田さん、古林さん、麻生さん、稲田さんのスナップです。
武田康弘