思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

森友に関わった官僚の皆さん、自死せずに真実を話してください。それが公共人=人間のほんとうの生き方です。

2018-03-09 | 社会批評

 近畿財務局の森友担当者の死は、自殺とのことですが、
官僚になった大多数の人は、幼いころから、親の言うことを聞き、受験勉強一筋で育った「いい子」(=上位者に従順)が多いですから、上への批判ができません。

 そういう育ちのために、公務でやったことのすべてを自分の罪と感じて追い込まれてしまうのでしょうが、あなた方は、一人の役人である前に、一人の個人としての人間です。人が生きる上で一番大切なのは、組織人であることの責任ではなく、一人の人間であることの責任(自由と責任)なのです。それは、ほんらい言うまでもないことです。

 反公共的な『教育勅語』(天皇現人神の国家主義道徳)を推進する教育への全面的な賛同首相夫人が森友の名誉校長)のために、国有地をただ同然で払い下げた悪行は、組織の命令=空気に従わざるを得なくなったことを含めての指令により行われたことは、誰しもが思うことです。

 戦後の主権者を国民とする国戦前の主権者は天皇でした)においては、あってはならない思想教育(戦前の天皇制国家主義)を進めるために使われた下級官僚たちは、その経緯を包み隠さずに話すことが、公共人=社会人、そして何より個人としての責務です。真実を話すことは、自身の実存を解放し救うことですし、社会的役所的ではなく責任を果たすことになります。それは「正義」のイデアの現実化です。

 絶対に死を選んではいけません。それは巨悪=ほんとうの悪を温存させてしまうことになります。政治権力や上位者への従順というのはちっぽけな価値に過ぎません。もっと大きな価値、善美のイデアを想う公共的良識に目覚めてください。


武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員)

 

 

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