今年2月13日に銀座王子ホールで聴いたブラームスのヴァインソナタ全曲(1~3番)演奏会。イブラギモヴァのヴィオリンのあまりの美しさに魅了され感嘆あるのみでしたが、
今月10日にCDが発売になりました(注・まだアマゾンでは扱っていないようです)。
タワーレコードで予約していたおいたCDが昨日届き、いま聴いていますが(2度目)、実演で聴いた通り、ブラームスの美しさがこれほどストレートに染み入ってくる演奏はじめてのこと。抒情的でかつ清澄で、現代が求める最高の美です。過去の名演が色褪せてしまいます。
王子ホールで聴いたときに感じたディベルギアンのピアノの生硬さは、このCDでは微塵も感じられず、音もとてもよいです(ロンドンのヘンリー・ウッド・ホールで録音)。
余談ですが、この演奏会があった2月13日には、サントリーホールで、ロシアから初来日のクルレンツィス+ムジカエテルナの演奏会があり、同じロシアが生んだ天才のアリーナ・イブラギモヴァと東京でバッテンィング!
わたしは、前々日の2月11日、トリフォニーホールでクルレンツィス+ムジカエテルナとこれまた超がつくモルドバ出身の天才ヴァイオリニスト=コパチンスカヤを聴き、茫然自失でしたが、その2日後にこのブラームスを聴いたのでした=昔の王侯でも出来えない超がたくさんつく贅沢でどうもすみません(笑)。
とにかくみなさまもぜひ、心の隅々まで洗われるようなこのブラームスをお聴きください。深々と清らかな抒情性、実に美しい~~~(ヴァイオリンは、1775年製のアンセルモ・ベッロシオとのこと)。
ラストにクララ・シューマンの作曲したアンダンテ・モルト(3つのロマンスより)という珍しい曲が置かれていますが、これは意味深いこと。お調べください。
武田康弘