思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

萩生田大臣は、ドイツならば、まちがいなく公職追放です。

2019-10-29 | 学芸

 萩生田光一文部科学省大臣は、戦前思想を掲げるウヨク団体「日本会議」と大変に関係が深く、議員会館に「教育勅語」(明治天皇から臣民に与えられた言葉)を掲げていました。

 戦前思想=全体主義の思想をもつ者は、ドイツでは公職にはつけません。大臣どころか議員になることはできませんし、役人になることもできません。公職追放ですし、そもそも戦前思想(全体主義)自体が禁止です。

 ところが、戦後、民主主義に反するとして衆議院でも参議院でも全会一致で廃棄された「教育勅語」を、国会という公の場に掲げた萩生田光一を、安倍首相は文部科学大臣としたのです。
世界基準では、決してありえない事態です。欧米から危険なウヨク政権と断定されるゆえんです。

 教育勅語とは、現人神である天皇が、臣民である国民に与えた道徳律ですが、「忠」という日本精神(上位者への恭順)こそ正しいとする思想を下敷きとして、その上に、個々の戒律が示されていますので、一つひとつの戒律の意味は、「忠」という土台となる精神=思想から解釈されなければなりません。切り離してしまえば、意味を変えてしまいます。「滅私奉公」、自分を滅して公=天皇に奉仕するという「忠」の道徳から切り離された個々の戒律は、意味をなさないのです。


武田康弘(元参議院行政監視委員会調査室客員調査員=国会職員に哲学と日本国憲法の哲学的土台について講義)

 




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