ああ、溜息ばかり。
奇跡のレッスン・フィギアスケート(NHK)を二回にわたって見た。
こどもたちのなんとも言いようもない固い表情、動作、肢体・・・それを、天才的女性スケーター=振付師のシェイリーン・ボーンさんがレッスンを通して変えていく。
それは、生き方の大元を変えるレッスンで、スケートの技術の話ではない。
日本の親子は、みな、ミスなくできるか、何点か、合格か否か、と考えるので、話しぶりも表情も態度もすべてがぎこちなく、寒々としている。恥ずかしくなるほどに。
こどもたちは、大人たちの意識を反映して結果を気にするために、スケートをすることがまるで拷問のようだ。楽しい・面白い、はない。
日本人は、習いごとの世界で、勝ち負けの結果のために練習している。見ているわたしが、息が詰まり、苦しくなる。
それを7日間で大きく動かしていくシェイリーン・ボーンさんは、全身が輝き、魅力に満ちている。愛ある人間の典型(イデア)を見る思いだ。
表現することは、LOVEから生まれること。生きることはLOVEであることを教える。
こどもたちは、別人のように変わっていく。
遊びも学習もスポーツも、生きることのすべてにおいて、日本人は、人間になる努力を始めなければ永遠に不幸だ。
豊かな愛、人間のすべての営みは、愛とよろこび、人間性の解放に基づかなければ、生きる意味はない。
あなたも始めませんか。まわりの人に愛を! 心からのサービスを! 伸び伸び話し、全身で表現し、よろこびを広げる生き方を!
武田康弘
再放送は、1月24日(金)BS1 午後8:00〜午後9:50。