続きです。
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今日午前10時から12時30分までキリスト教美学とギリシャ美学を主題にしたzoom会議が韓国でありました。それは西洋の思想-哲学-文明におけるヘブライ的起源とギリシャ的起源の相関と相違及びそれぞれが韓国思想-哲学-文化文明の有り様にどう関わるのかという議論でかなり突っ込んだ論争になりました。タケセンが考えているような問題も含めてより根本的な見直しを迫る思考と実践の根本転換を探る立場と観点のぶつかり合いでした。毎週やっています。またヘブライ神本主義とギリシャ人文主義、そして中国の道(理)中心思想と韓国の気(通)中心思想がそれぞれもたらした哲学形成の特徴と偏差などを総括的に見直すzoom会議もやってます。韓国では多様活発な哲学対話が同時多発的に行われています。しかし日韓対話はいまのところ我々のように持続的にやって来た類例は見当たりません。なんと7巻の書籍のかたちになって公開されていますから。勿論反日傾向が強烈な韓国の現状の真っ只中で。日本のマスコミや雑誌に溢れている嫌韓-侮韓-蔑韓的なヘイトスピーチや記事やマンガ等々下品悪質な出版物の洪水と比べたら真摯で上品な韓日-日韓の健全なる未来共創への共同努力を続けて来られたこととそこに協力援助してくださった日韓両方の方々に感謝するだけです。
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Kimさん、老いてますます精力的!!エールを贈ります。身体はともかく精神の若若しさが、コメントの文章に現れています(悦)
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一つ質問ですが、ZOOM会議の中で、ニーチェ(それに依拠した木田元さん)のように西欧の超越的な思考をプラトニズムとしてとらえ、キリスト教と重ねる見方・考え方に対する批判は出ましたか?
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- Taechang Kim
韓国で現在行われているニーチェの見直し議論の中心議題は、西洋哲学の問題意識に基づいた従来型から脱皮して韓国と東アジアの現実状況のなかで主に生命論-治癒力-東洋美学との関連、特に老荘美学との関連を基軸に脱キリスト教的-反唯一神論的な生命解釈学及び生命意味学としての哲学再建への探究と実践に重点が置かれています。日本人哲学者は一人も招待されていません。
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「特に老荘美学との関連を基軸に脱キリスト教的-反唯一神論的な生命解釈学及び生命意味学としての哲学再建への探究と実践」.神学とは無縁の生命意味論の探求ですね。なるほどです。
- Taechang Kim
脱神学-生態意識重視の生命(力)活性化の課題をニーチェの反形而上学と老荘の反儒教原理主義解放学の組み合わせによって西洋対東洋(中洋を東洋に入れて二分化した)という認識論パラダイムを解体すると同時に活命論パラダイムへの根本転換を目指す議論なのです。
日本人ニーチェ学者の著作を7冊選んで精読して見たけれど入門書的な紹介か西洋哲学の一つとして自観自説しているだけなので "それで何?"(so what?)という疑問が起こるだけで対話への開きが感じられない。だから誰も呼ばれなかったのです。-
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優等生(笑)の日本人では、そのような大胆なパラダイム転換は無理ですね。日本人は左翼とかリベラルとか言われる人も皆、エリート主義ですから。左翼天皇制とかとも言われます(笑)「天皇教ー官僚主義ー東大病」の三者一体による支配の中にいます。共和国の韓国は、やはり国は自分たちのものだという意識が明確で、ゆえに大胆に発想転換できるのでしょう。日本にはあらゆる人を超越する記号化された天皇(だから人権はない)がいるので。
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- Taechang Kim
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